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全国横断的に認知症による徘徊を見守るオレンジセーフティネット

2 「オレンジセーフティネット」が探索の情報伝達を円滑にする

通常の行方不明者の捜索と、オレンジセーフティネットを活用した捜索とは、どのような違いがあるのでしょうか。

東谷:まず、誰かが行方不明になったら、警察署に捜索依頼を出します。また、同時に地域包括支援センターに相談することもひとつの選択肢です。さらに、一部の自治体では、行政・警察署・市民などが連携して、いわゆる「SOSネットワーク」と呼ばれる連絡網や捜索体制を構築している場合があります。オレンジセーフティネットは、このSOSネットワークの連携をサポートするアプリという位置づけです。

たとえば、徘徊する可能性があるとご家族が判断した場合、徘徊が発生したときにスムーズに捜索活動ができるよう、あらかじめ個人情報を自治体のSOSネットワークに登録しておくことができます。しかし、登録から捜索依頼、捜索情報のやり取りなどは、メールかFAXで行われることが通例です。そのため、時間が掛かったり、リアルタイムでの捜索状況が把握できなかったりと、情報のやり取りに遅れが生じがちです。その点、オレンジセーフティネットを活用すれば、アプリ上で情報が一括で管理でき、さらにリアルタイムで情報を伝達できるので、捜索活動が円滑に進みます。


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