サイトマップ - ヘルプ - お問い合わせ
 
 
現在位置: トップページ > トピック記事 > 高齢者・障害者支援サービス・取組 > 同じ視覚障害者の立場から、目が見えない人のためのiPhone教室を提供(2/4)

同じ視覚障害者の立場から、目が見えない人のためのiPhone教室を提供

2 視力の状況や用途に合わせて個別にiPhoneの使い方を提案

実際の教室ではどのようなことを教えられているのでしょうか。

教室に来られる方は「iPhoneを買いたいけど使いこなせるかしら」という不安をお持ちの方と、「買ったけど使い方がわからない」という悩みをお持ちの方の、どちらかであることが多いです。

前者の場合は、iPhoneでどういうことができるのか、音声機能を使ってどのように操作するのかを一通り実演して、「視覚障害者がiPhoneを使える根拠」を2時間かけて解説します。

具体的には、隣に座って一緒に画面を触ってもらいます。基本的な操作として、iPhone本体を1つのスイッチと考え、『VoiceOver』の読み上げの内容を聞き、画面を指でなぞりながらアプリの位置を特定します。あとはもう一度画面をタップするだけで、目的のアプリを開くことができます。

一連の操作を体験してもらうと、目が見えなくてもウェブ検索などの情報収集や、通話やSNSを通したコミュニケーションなど、あらゆる目的を達成することが難しくないことを理解していただけます。同じように視覚障害を抱える私がスムーズにTwitterを使いこなす様子を見て、私にもできるかも、と納得してくれる生徒さんも多いです。

手を取り、実際の感触を確かめながら操作方法を教えてくれる
手を取り、実際の感触を確かめながら操作方法を教えてくれる

後者の「買ったけど使い方がわからない」という方には、個別にプログラムを変更します。視覚障害には段階があって、全盲の方と弱視の方とでは必要な知識と使用方法が異なります。

例えば弱視の方であれば、ある程度の画面表示は見えていますから、アプリやテキストを全て読み上げる機能は必要ありません。アプリを選択したときなど、何か特定のアクションを行った時の効果音の設定さえしておけば、不自由なく使用できます。

必要以上の機能を無理に設定すると逆に使いにくくなるので、必要なものだけ取捨選択して、設定から実際の使い方までをレクチャーしてあげます。

ページの先頭に戻る

前へ 目次へ 次へ