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障がいのある子どもたちのためのモバイル端末活用事例研究「魔法のプロジェクト」(3/6)

3 心をほぐして参加できるように。導入セミナーの実施

毎回、北海道から沖縄まで離島を含めて全国からご応募があり、一度に70校から100校を採択させていただいていますが、導入のセミナーと最後に行う最終成果報告会には必ず出席いただいています。足りない部分をどのようにテクノロジーで補っていくか、色々な考え方があると思いますが、このプロジェクトでは使用するテクノロジーを代替品として、学びに役立てていきます。しかし、教育の世界では代替ということに少し抵抗があるのが現状です。そこで、例えば、「九九を覚えているかどうかを試すときには電卓を使っては意味がないかもしれませんが、この問題を解きなさいというときに、式が立てられるけれど計算をすることが困難なのであれば、そこで電卓を使用するという考え方も必要ですよ」といったように、すこし頭をほぐしていただけるようなお話しをしています。もちろん、皆さんある程度は理解していただけているのですが、先生だけではなく、ご両親や周囲の子、担当の医師や校内のほかの先生方にも同じようにご理解いただけないと、端末を使うことがよい状態にはならないので、先生ご自身が自分の中で整理して周囲にも説明できるような状態を作り、その上でどんな機能があり、どう使っていくのか、これが何のための道具かを誤らないような導入の仕方をお伝えしています。

また、最終的には成果を報告書にまとめていただくので、計画の立て方、要素、とらえ方と実践のためのエビデンスなども指導しています。ほかには、フェイスブックを使って、全国各地にいる先生たちと情報交換をすることでブラッシュアップを行います。15〜26人ほどのグループを作り、セミナーで得た知識を基に計画を立て、それを共有して意見や質問を出し合う場として活用しています。想定外の問題が発生したときにも、遠隔から常に相談できる状態にあり、非常に賑やかですね。中には、端末にもSNSにも慣れていない先生もいるので、導入のセミナー前日に勉強会を行い、スムーズに参加できるように対応しています。このような段階を経て、計画ができ、端末を自由に操れるようになり、お子さんに合わせた指導が始まっていきます。

成果報告会の様子
  成果報告会の様子

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