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話し言葉で意思を伝えるのが苦手な人に向けた「DropTalk」(ドロップトーク)の開発(1/5)

1 「DropTalk」(ドロップトーク)の開発

 障害のある方のコミュニケーションを助けるための視覚シンボルといえば、PICOT(ピコット)という先例があります。私は、その開発にも関わりました。私は自閉症の子どものコミュニケーションの分野を中心に研究しているので、パソコン用の音声コミュニケーションツール、VOCA(Voice Output Communication Aid 音声出力型コミュニケーション装置)を自分でプログラミングしたり、インターネットで使えるVOCAを共同で開発したり、携帯電話など汎用性のある機械の上で動くVOCAなどの研究を長く続けてきました。しかし、使用者が限られているので、製品として専用のものを出すのが意外と難しく、金額も上がってしまうのが課題でした。

 これらの研究と並行して、仲間と一緒にドロップレット・プロジェクトを結成し、「Drops(ドロップス)」と名付けた絵記号ライブラリと、ドロップスを応用した「ドロップウェア」を数種類、無料で公開しています。ドロップスは、これまでのシンボルのデザイン経験を活かしたシンプルでわかりやすいデザインで、大きなサイズに印刷しても見やすい高解像度データになっています。ドロップスは、はじめは313語でしたが、現在は1600語を超えています。ドロップスは私たちグループの一番の財産です。ドロップレット・プロジェクトは自分を入れて4人のメンバーで、そのほとんどが特別支援教育の教員です。

 2007年にスマートフォン iPhoneが登場したことで、iPhoneで動くVOCAを作ろうということになり、ドロップトークを開発することになりました。自分たちでiPhone用のアプリケーションのプログラムを組むのはちょっと難しかったので、開発はエイチエムディティ株式会社に依頼しました。半年くらいの開発期間を経て、2010年5月に「DropTalk」が完成しました。

 そして、iPadの大画面に対応し、機能を大幅に強化したiPad版ドロップトーク「DropTalk HD」も2013年1月24日に販売開始となりました。

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