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「拡大教科書製作支援」の活動の広がり(2/4)

2.「拡大教科書製作支援」の活動の広がり(2)

2008年には「教科書バリアフリー法」が施行され、教科書出版社には「教科書のデジタルデータ」の提供が義務付けられました。このことを受け、2009年から文部科学省の委託事業として教科書デジタルデータ提供に関する調査研究を行い、教科書デジタルデータの提供管理を実施する「データ管理機関」の運営や、提供されたデジタルデータの利用に関するガイドやマニュアルの作成などを実施しています。おかげさまで3年間、この事業に携わることができ、当社としても大変勉強になりました。

文部科学省から委託を受けた調査研究事業の活動について少しご紹介すると、平成22年度の事業では、教科書デジタルデータ提供業務の運用改善として、デジタルデータの提供依頼に対し、どのくらいの期間で届けられるのかを申請した団体側が確認できるWebシステムを試作しました。これは、平成21年度に委託を受けた調査研究事業の結果から得られたボランティアの皆様の要望を基に設計を行いました。平成23年度の委託事業より、このシステムのトライアル運用を行っています。このシステムを利用することで、ボランティアの方々は、どのタイミングにデータが入手できるかを知ることができるので、データの入手が遅くなる場合には、前もって原本教科書からテキスト入力だけを完成させるなど、新学期の教科書供給に向けて、実践的な作業計画を立案することが可能になります。運用上の課題がまだまだだくさんありますが、利用者からも大変好評をいただいている仕組みです。

また、拡大教科書に関する知識を深めるための講習会を、東京と大阪で年に1度ずつ開催しています。 平成23年度の講習会では、視覚障がい者教育について研究されている大学教授や、文部科学省による講話に加えて、各ボランテイア団体が製作した拡大教科書を持ち寄っていただき、作り方の工夫等について意見交換を行って頂く試みを行いました。遠方では沖縄県からも、全国各地の拡大教科書製作に携わるボランティア団体が集まり、拡大教科書について熱く語っていらっしゃいました。その中で次第に団体間の横のつながりも生まれていたように思います。こうした交流の場の提供は、できれば今後も継続したいですね。

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