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実用的な福祉ロボットのさきがけ
食事支援ロボット「マイスプーン」の開発(4/6)

4. ユーザーの反応はいかがですか

「マイスプーン」は、頭部が自由に動かせて、食物を飲み込むことができ、機械の操作が理解できれば、使いこなすことができます。

事故による頚髄損傷や、筋ジストロフィーなどの難病、慢性関節リウマチなどが原因で腕が思うように動かせない方々にご利用いただいています。ご利用者の年齢層は、4,5歳のお子さんから80歳代の方々までとさまざまです。頚髄損傷は、交通事故やスポーツ事故などによって起きることが多く、食事を自分で食べたいという意欲を持っている方が多いと思います。

利用形態は個人で購入され、一般家庭で使われているケースが多く、介護施設に入所していている方でも個人で購入し利用されている方が多いです。症状によって違いますが、頸髄損傷の場合ですと1食分を食べていただくと、おおよそ使いこなすことができる方が多いようです。脳性マヒの方の場合でも、4,5回で慣れていただけると思います。あごでジョイスティックを動かし操作している方が、全体の約5割となっています。

ご利用いただいている方の多くは、「自分のペースで好きなものを食べられる」ために使い始めたと聞いています。また、「家族に食べさせてもらうと家族が食べるのが後になり、冷めたものを食べているのが気になっていたが、『マイスプーン』を使いはじめてからは、同じ食卓で同じ時間に食べられるようになった」など、まわりの方への遠慮が軽減したというご意見もいただいています。「事故にあってから、はじめて自分で食事ができた」と言っていただいたときには、障害のある方のお役に立てる製品を開発して本当によかったと思いました。

2006年、厚生労働省の告示で自立生活支援用具の中に「食事」が加わり、その後、「マイスプーン」を助成対象とする市町村が現われてきています。このような助成制度が普及すれば障害のある方にとって、よりご利用しやすくなっていくと思います。

福祉機器への助成の制度があるとお金が流れるだけでなく、情報も流れます。その情報によって、エンジニアや医療・介護現場ではたらく人たち全てがスキルアップしていきます。当社としてもできるだけ「マイスプーン」の価格の面を考慮していかなくてはいけないのですが、助成制度が充実してユーザーが少ないご負担で使っていただけるようになることを願っています。

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