ナビゲーションをスキップ

サイトマップ - ヘルプ - お問い合わせ
 
 
現在位置: トップページ > トピック記事 > ウェブアクセシビリティの解説 > 「みんなの公共サイト運用モデル」改定のポイント

「みんなの公共サイト運用モデル」改定のポイント(4/4)

4. NICT助成事業による成果について

これまでにも複数年度に渡ってNICTから助成をいただいているのですが、近年では「CRONOS2 (クロノスツー)」というウェブ解析プログラムの強化と、それを活用した公共機関ホームページ対象の自社調査(A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査)に対して助成をいただいておりました。

「CRONOS2」は、端的に申し上げると、公開されているホームページの全ファイルを分析するプログラムです。ホームページの調査は他にも多々事例がありますが、多くは各団体の主要なページを対象にしたピックアップ型の調査になっています。

先ほども申し上げましたが、公共機関のホームページは何千、何万というページ数があり、多くの職員で分担して作成している場合がほとんどです。利用者にとっては、トップページをはじめとする主要なページはもちろんのこと、個々の記事自体がきちんと読めるようになっているのか、そのページから他のページに移動できるようになっているのかということが重要です。私たちの自社調査は、この「CRONOS2」を用いて、ページをピックアップするのではなくサイト全体をチェックするものです。

調査結果の一部をA.A.O.というサイトや、結果発表セミナーを通じ、公共機関に対して無償でフィードバックしています。なお、この調査は改正JISに対応しているかどうかを判定するものではありません。2006年の調査開始当時、公共機関ホームページのアクセシビリティのレベルが著しく低いという状況を踏まえ、JIS対応以前のレベルとして、そもそもサイト全体にアクセシビリティへの配慮が及んでいるかどうかを調査することにしたものです。まずは各公共機関に調査結果等を通じてアクセシビリティに対する関心を持っていただき、JISへの対応等の取り組みをはじめていただくきっかけにしていただきたい、サイトの全ページを取組み対象として認識いただきたいという考えのもと、調査を継続してきました。

この独自の取り組みが現在まで継続でき、さらに年々調査対象団体数を増やすことができていることについては、一定期間ではありましたがNICTより助成をいただいていたことが大きな支えとなりました。また、実際にこの調査を機に、いろいろな取り組みをされる団体が増えてきていることも、助成事業の一つの成果と言えるのではないでしょうか。助成金を活用し、以後も継続しているこの一連の事業は、国内のウェブアクセシビリティの普及啓発、レベル向上に、微力ではありますが貢献しているのではないかと考えています。

第1回調査からの経年変化のグラフ

アライド・ブレインズ社による、第一回調査からの経年変化の様子。同社がアクセシビリティ対応のスタートラインと位置づけている「Aレベル」は、まだ2割程度に過ぎない。

取材日:
2011年12月
取材協力:
アライド・ブレインズ株式会社

ページの先頭に戻る

前へ 目次へ

 

以下は、このページの奥付です