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発達障害児がゲーム感覚で苦手を克服できる教育ソフトの開発に挑む。サムシンググッドの取り組みとは

1 読み書きの困難さを減らすため、「読み」に特化したトレーニングアプリ

サムシンググッドが開発した発達障害児向けのICT教材は、どのようなものなのでしょうか?

脇坂龍治さん(以下、脇坂):当社は、運動や読み書きすることに困難さを抱える発達障害の子どもたちが、ゲームを通じて苦手とする行動を楽しみながら反復トレーニングできるような教育ソフトを開発しています。具体的には、読み書きすることが難しい児童向けのトレーニングアプリ「読むトレGO!」と、運動することが困難な児童向けのトレーニングゲーム「トレキング」の2種類です。

それぞれの教材が対象としている発達障害と、その教材で行えるトレーニングの内容について、教えてください。

脇坂:「読むトレGO!」は、脳機能の影響で読み書きすることに困難さを抱えるディスレクシアの子どもが、「読むこと」を繰り返し練習できるようにしたものです。本や教科書など紙媒体での勉強に抵抗を感じる子もいるため、学習へのハードルを下げるべく、ハードウェアに家庭用ゲーム機の任天堂Switchを採用しました。ご家庭で保護者とともに楽しみながら学習を進めていただきたい、と思っています。

読み書きではなく、「読むこと」に特化したのはなぜですか?

脇坂:2つの理由があります。1つは、日本の学校でよく行われている「読み書き」を同時に教える方法が、文字や文字に結びついた音を瞬時に認識することを苦手とするディスレクシアの子どもには適していないからです。もう1つは、AIなどのさまざまなテクノロジーが発展する中、これからの社会で発達障害児にとって本当に必要となるもののは「読む力」だと考えたからです。

最近、大人も手書きする機会が極端に減ったように、「書くこと」をパソコンや音声入力などで補うことができます。そもそも「書くこと」のベースは「読むこと」にありますから、まずは「読むこと」を徹底的に訓練することで、読み書きへの困難さを減らせるのではないかと考えました。

「読みトレGO」でトレーニングする様子。イラストと表示された言葉を時間内に正しく読み上げる訓練
「読みトレGO」でトレーニングする様子。イラストと表示された言葉を時間内に正しく読み上げる訓練

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