「ONSEI」はICT端末を活用するアプリですが、通信技術の発展に期待することはありますか?
増岡:「ONSEI」は、クラウドサーバーを利用して声を解析しています。そのため、たとえば5Gが普及して通信速度が速くなればなるほど、データの送受信の速度もスピーディになるはずです。また、これから「ONSEI」の技術をさまざまなアプリに搭載できるような展開も考えています。つまりソフトウエアの機能を連携させて、大きな企業が展開するヘルスケア系のサービスやアプリに「ONSEI」の技術を組み込んで、ユーザーに利用してもらうといった動きが進んでいます。
それが実現したときには、今よりもデータや通信のやり取りがスムーズになることを期待していますし、我々としてもさらにアクセスを増やし、機能拡充にも取り組むよう計画しています。
今後、「ONSEI」をどのように展開されたいとお考えですか?
増岡:血圧や体温、酸素飽和度など、非侵襲で生体から取得できるバイタルデータはまだまだたくさんあります。それらの多くを取り込めるアプリ化に取り組んでいます。つまり、高齢者にとって関心度の最も高い認知機能のチェックが可能な「ONSEI」だからこそ、認知機能を主軸に位置付けつつ、「このアプリさえ活用していれば自分の健康状態の大半を把握できる」という高齢者が使いやすいアプリを作り上げていきたいと思っています。最終的には、自社の医療機器から創出される医療系データとヘルスケアデータを統合した、高齢者・認知症プラットフォームを展開したいと考えています。