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双方向のオンライン授業に挑戦した、福岡市立今津特別支援学校の取り組み

3 子どもに合わせたICTの活用という視点を忘れてはいけない

オンライン授業の反響はいかがでしたか?

福島:ある教員が「学校で見せる表情と自宅での表情がぜんぜん違うね」と気づいた生徒がいました。その子は、日々の呼吸状態が悪く、学校でもあまり学習に参加できていなかったんです。しかし、自宅という心身ともに安定できる環境の中で受ける授業だと、参加しやすいということに気づかされました。また、保護者の方からは、「オンラインで学校と繋がることができて安心しました」「子どもがとても楽しみにしています」「親子で授業に参加できるスタイルなので、30分があっという間でした」「もっと回数を増やしてほしい」といった反響をいただきました。

では、今後の課題に関して、どのようにお考えでしょうか。

福島:今後については、もちろん、すべての授業をオンラインでやるというのではなく、オフラインでもオンラインでも参加できる環境をいつでも準備できると良いと思います。また、今回はやる気のある若手教員の存在があったからこそ、成功したと思います。組織としてICT活用に積極的になれば、より充実したオンライン授業の配信ができると感じます。その際には、特別支援教育においては「子どもの苦手な部分や困難な部分を代替するためのICT」、すなわち子どもに合わせたICTの活用という視点を忘れてはいけないと思っています。

とはいえ、教員の大半は学生時代にICTを活用した教育を受けていませんし、教員養成学部でもICTを活用した授業づくりの講義や実技を受けたことがありません。そのため、オンライン授業の想像が難しいのだと思います。そのため、まずは教員養成学部のある大学がICTを活用した授業の講義や実技を実施することが、10年後20年後の教育界を変えていくはずです。

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