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重度障害者雇用の可能性を切り拓くOKIワークウェルの「出前授業」・「遠隔職場実習」

3 自身も障害がある社員が遠隔職場実習を指導する

続いて、指導員として遠隔職場実習を担当されている社員6名の皆さんにお話しを伺います。まず、実際に生徒として遠隔職場実習を受けられたのち、OKIワークウェルに入社された2名の方に、実習の感想を伺えればと思います。

真鍋貴政さん(以下、真鍋):私は、遠隔職場実習を受けるまで、在宅勤務という働き方があることを全く知りませんでした。一般の就労は会社に通勤する必要があると思っていましたので、漠然と福祉事業所で働くのかなと思っていました。でも、実習を受けて在宅勤務の存在を知り「こういう働き方だったら無理せずに働けるかもしれない」と選択肢が広がり、将来への意識が変わりました。

山武^奈美さん(以下、山普j:私も学生のときは、車椅子で働ける仕事は少ないと思っていましたし、通勤が難しいので仕事は諦めて、介護を受けながら過ごすことになるだろうと考えていました。そんなときに、実習を受けてみないかという話があり、受けてみたところ、パソコンを使って仕事ができることを初めて知りました。パソコンは好きだったので、これなら私でも働けるかもしれないと思いました。

では、他の皆さんにも伺っていきたいと思います。実習ではどのようなことを意識して指導にあたられていますか?

中村亜矢子さん(以下、中村):私はマナーについて教えています。仕事では報告・連絡・相談(ホウレンソウ)が大事だということ、また相手とのコミュニケーションをとることの大切さを伝えています。

下山利博さん(以下、下山):仕事をするときに気をつけることを教えています。個々の生徒に向けて、柔軟なアドバイスをするようにしています。また、本人が無理だろうと思っていたことが、少しずつできるようになったとき、いち早くその兆しに気づいて褒めてあげるようにしています。そうすると、生徒もどんどんやる気になってくるので、私も教え甲斐を感じます。

小林純也さん(以下、小林):生徒には就労して社会参加することで、自分の人生を豊かにして欲しいと思っていますので、そのためのサポートができるように心掛けています。実習の最初の頃「障害があるから何もできません」と消極的になっていた生徒が実習を続けていく中で、「自分にもこういうことができるんだ」「次はこういうことをやってみたい」と変わってくるので、自信を持ってもらえるように指導することを意識しています。

伊藤謙さん(以下、伊藤):インターネットやパソコンが働くうえでのツールの一つになるということを教えたいと思っています。受け身のコミュニケーションではなく、自分から発信する、自分から動く術を身につけてほしいです。実習を通じて生徒が明るくなったり、積極的になったりと変化が見られたときに、指導できてよかったなと思います。

真鍋:パソコンを触ったことがない生徒もいるので、難しい言葉を使わずに説明するように気をつけています。「難しくてできない」と言われることもありますが、実習が終わる頃には、「楽しかった、これからも自分でパソコンを勉強してみたい」「教わったことに関係する仕事をしたい」という言葉を聞くと指導した甲斐があったなと思います。

山普F顔が見えず状況が分かりづらいので、密にコミュニケーションを取り、より分かりやすく話すようにしています。あとは、質問しにくいことを読み取るようにしながら、不安を解消させることを意識しています。実習が終わったあとに、「楽しかったです」とか「在宅勤務で働いてみたいです」といった感想をもらえると嬉しいなと思います。

遠隔職場実習を受けている生徒の様子
遠隔職場実習を受けている生徒の様子

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