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重度障害者雇用の可能性を切り拓くOKIワークウェルの「出前授業」・「遠隔職場実習」

1 肢体不自由特別支援学校向けの「出前授業」・「遠隔職場実習」の概要

まず、「出前授業」・「遠隔職場実習」を行うことになった背景から教えてください。

堀口明子氏(以下、堀口):OKIワークウェルの親会社である沖電気工業株式会社(OKI)は、慣習に囚われずに新しいことにチャレンジしていくという企業理念のもと、通信事業に携わってきました。そうした背景をもとに、情報通信の技術を活用することで、障害があっても在宅で働ける世の中にしたいという想いからOKIワークウェルが誕生しました。

現在、エンブレムや案内掲示板、ポスター等のデザイン、ホームページに関する仕事を受注しており、重度障害者が在宅で働いています。しかし、世の中を見渡すとまだまだ在宅勤務の文化は浸透していません。そのため、障害があっても働けるんだということを広く伝えたいと考え、肢体不自由特別支援学校で働き方を学べる「出前授業」・「遠隔職場実習」を手掛けることになりました。出前授業は延べ58校、遠隔職場実習は55校で実施しています(2019年12月時点)。

「出前授業」は社員が働き方を教えに学校に赴いていらっしゃるとのことですが、「遠隔職場実習」はどのような方法で実施されているのでしょうか?

堀口:遠隔職場実習も当社の社員が行っています。全員が肢体に障害があるため、それぞれの自宅から肢体不自由特別支援学校の生徒や入院中の生徒をインターネットでつないで実習を行います。実習は複数の項目を設けています。たとえば、就労を目指す生徒には仕事のマナーや、自分の考えを相手に分かりやすく伝えるコミュニケーション方法を教えます。というのも、生徒の多くは幼い頃から障害を抱えているため、本人が望んでいることを周囲が先読みして世話をする環境で育っています。しかし、仕事となるとそうはいきません。相手のことを考えるコミュニケーション能力を養う必要がありますので、そうした基礎的なことからお伝えしています。

遠隔職場実習のスケジュールやカリキュラムは、どのように設定されていますか?

堀口:基本は、1日4時間の実習を5日間で実施しています。各学校の先生から実習の要望をいただいたら、当社の担当者が打ち合わせをして、実習の内容や時間を決めています。カリキュラムは大きく6種類あります。マナーやコミュニケーション関連のものから、ビジネス文書の作成方法やプログラミング、デザインまで幅広く用意しています。

障害者の在宅勤務を広めていきたいと語る堀口氏
障害者の在宅勤務を広めていきたいと語る堀口氏

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