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弱みのケアよりも強みの育成を重視する。発達障害の困難を希望に変える「こどもみらい園」

4 幼少期の教育で人生は大きく変わる。公教育へのフィードバックの試み

設立から4年が経ったこどもみらい園ですが、今後の展望を教えていただけますでしょうか。

斉藤:次のステップとして、子ども達の「社会適応化」の手助けをしたいと考えています。個人指導によって、多くのお子さんが学校などの一定規模の集団の中で適応力を持って活動できるようになっています。そこから一歩進んで、最終的な目標である「社会と関わる」ことを積極的にやっていきたいですね。

将来的に社会と関わっていくためには、より大きな集団の中で暮らす適応能力が求められます。今後は、そのための実践の場を提供していきたいと思っています。具体的には、園外での活動や園全体でのイベントなどの実施です。

池田:例えば、プログラミング体験講座。新たな個性発掘のきっかけにもなりますし、園に通っている子どもたちと、園外の子ども達のコミュニケーションの場にもなります。

子ども同士の会話も弾むプログラミング体験の様子
子ども同士の会話も弾むプログラミング体験の様子

池田:最近キャンプをしたんです。集団に馴染めないことを理由に園に通われているお子さんが多いので、正直なところ企画段階では不安もありましたが、蓋を開けてみると、キャンプ中ずっとみんな笑顔なんです。親御さんからも「子どもの可能性が広がった」と感謝のお声をいただいております。こういった社会性を養成するイベントも積極的に挑戦していきたいと思います。

お子さんたちの今後の成長が楽しみになるエピソードですね。

はい。設立してから4年間で蓄積してきたノウハウや、今回のキャンプという新しい試みから実感しているのが、障害は完治するものではないが、適切なタイミングでサポートがあれば、決して人生を通して抱えていく辛い困難ではないということです。

そんな思いから、ゆくゆくは「こどもみらい園」での成功事例を公教育にフィードバックしていきたいと考えています。ほんの少しの期間でも、幼少期に一人一人向き合って対話してあげれば、障害を抱える子どもの周囲との環境やその後の人生は、今よりずっと楽になるはずなんです。

ありがとうございました。

優しい笑顔で語ってくれた 斎藤園長(左)と池田教務チーフ(右)
優しい笑顔で語ってくれた 斎藤園長(左)と池田教務チーフ(右)

東京未来大学 こどもみらい園
問い合わせ先:03-5629-3789
水〜日(月・火を除く)10:00〜18:00
http://miraien.tokyomirai.ac.jp/

 

取材協力:
こどもみらい園 斉藤幸枝さん、池田準さん
取材日:
2018年11月

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