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視線だけで言葉を伝える 手足や発話が不自由な人を支援する『マイトビー I-15』

1 視線だけのシンプル操作で文字を入力&読み上げ

 視線の先が、赤い点としてマイトビー画面上に表示される
視線の先が、赤い点として
マイトビー画面上に表示される

まずはマイトビーの概要についてお聞かせください。

伊藤:視線入力センサーが組み込まれた、ディスプレイ一体型のWindowsパソコンです。視線を動かして画面上の赤いカーソルを操作することで、文章を作ったりインターネットにアクセスできます。例えば、画面に表示された五十音表の「う」を見るとカーソルも「う」に移動します。一定時間見続けるとクリックになり「う」が画面で入力される仕組みです。クリックに必要な時間もユーザーが自由に決められます。

 別売りの外付けスイッチを使ってもクリック動作が可能
別売りの外付けスイッチを使ってもクリック動作が可能

操作がシンプルでわかりやすいですね。

伊藤:視線操作には練習もあまり必要なく、使い始めてから10分もすれば大抵の方が思い通りに使いこなせます。眼鏡やコンタクトレンズを付けていても大丈夫。指先の動きを使いたい場合は、外付けスイッチをマウスとして使うことも可能です。カーソルを「か」に合わせて、指先でスイッチを押すと「か」が入力される仕組みです。スイッチはわずかな力でも押せます。

 ベッドの上に取り付ければ、寝た状態でマイトビーを操作することもできる
ベッドの上に取り付ければ、
寝た状態でマイトビーを操作することもできる

ユーザーは、どんな方が多いのでしょうか?

伊藤:難病を抱え手足の動きや発語が困難な方々で、病気の種類としてはALSが最も多いです。ALSは高齢者がかかりやすい病気なので、必然的にマイトビーのユーザーも高齢者の方が多い傾向にあります。

 ベッドの上に取り付ければ、寝た状態でマイトビーを操作することもできる
「つばをとる」や「おしっこ」などのコマンドも並び、
生理的欲求の合図も簡単に行える

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