視覚障害者も晴眼者も同じように読める点字、素晴らしいアイデアから生まれた発明ですね。「Braille Neue」誕生のきっかけを教えていただけますか。
ありがとうございます。1年程前に福祉関係のプロジェクトに参加した際、視覚障害者の方が点字を読む姿を見て、読む速さや識字の難しさに衝撃を受けたんです。そして「なぜ自分は点字が読めないのだろう」という疑問から「どうしたら読めるようになるだろう」という方向でアイデアを巡らせました。
「点字を勉強しよう」ではなくて、「どうすれば読めるようになるか」というアプローチですね。
普通の人が点字を勉強するのって、とっかかりが無くて、すごくハードルが高いんです。なので晴眼者が普段読み書きをしている文字である「墨字」と「点字」の中間くらいのものがあれば便利だな、と考えたのが「Braille Neue」でした。
1日1アイデアをノートに書き留めるという高橋さん
最初は、墨字も立体の浮き出し文字にして3Dで作ったんです。しかし、視覚障害者の方から、それだとノイズが多すぎて判りにくいという意見をいただいたので、現状の点字部分だけが浮き出ている形にしました。
アイデアから今の形になるまで試行錯誤を繰り返した