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現在位置: トップページ > トピック記事 > 高齢者・障害者支援サービス・取組 > 視覚障害者を屋外から屋内までスムーズに誘導 清水建設の歩行者ナビゲーション・システム(4/4)

視覚障害者を屋外から屋内までスムーズに誘導
清水建設の歩行者ナビゲーション・システム

4 今後の実用化に向けて

実は歩行者ナビゲーション・システムの発表後、ある視覚障害者の方から、実験の被験ボランティアとして協力するので是非今後も開発を進めて欲しいという声を頂戴しました。また、今回被験者になっていただいた方々からも、本システムが実用化された際は是非使ってみたいという回答をいただいており、それほど歩行ナビゲーションのサービスが今求められていると実感しました。

今後は、不特定多数が利用する場所でのバリアフリー化、例えば地下街や空港・駅、役所や図書館などの公共施設では、利用者の利便性を向上するうえで、ハンディキャップのある方々への対応は急務となってきています。2018年の実用化に向けて、こういった場所から提案を行い、このシステムの利用実績を作っていきたいと考えています。

また、このシステムを普及させていくには越えなくてはならない、いくつかのハードルがあると思っています。最大のハードルは「空間の地図情報」が一般化していないことです。現在ではバリアフリー化促進や2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた旅行者支援サービスの充実、車の自動運転化などのために、屋外における位置情報や地図のデータベース作成には国を挙げた取り組みが行われています。しかし建築物には建物内の「空間の地図情報」作成の義務はなく、同時にその作成には時間とコストがかかりますが、そのコストを誰が負担するのかという問題があり、簡単に普及していくものではないでしょう。今後は普及に向けてこうした空間情報の様々な用途を考え、障害のある方だけでなく多くの方がメリットを得られる環境づくりについても同時に取り組んでいく予定です。

清水建設と日本IBMのコラボレーションで開発が進んだ
  清水建設と日本IBMのコラボレーションで開発が進んだ

 

取材協力:
清水建設株式会社
取材日:
2015年11月

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