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ICTの進化で変わる、NPO法人ICT救助隊の支援の形

4 ICT救助隊が存在しなくてもICT機器の活用提案や貸し出しをスムーズに行える社会を目指す

これからICT救助隊の支援はどのように変わっていくでしょうか。

今井:根本的な部分は変わらないと思います。今後も、ICT機器を必要とする難病患者と支援者が、実際にICT機器を使ってみるというプロセス全体をサポートしていきます。そして、このプロセスをスムーズに進めるため、ICT機器を開発する企業や同じような活動をしている団体と連携することが重要になります。

例えば、誰がどのようなICT機器を使っているのか、どのような団体が患者さんの支援をしているのかという情報を調査して、患者さん一人ひとりにとって最適なICT機器の提案や貸し出しをスムーズに行える仕組みを構築したいと考えています。

もう一つの課題は、ALSをはじめとする難病患者のことを考えて設計された入力装置(スイッチ)の取り扱いに関する問題です。スイッチについて詳しくない支援者は、スイッチの取り扱いに慣れるまでに時間がかかり、難病患者との意思疎通が難しくなってしまいます。そのため、今後はスイッチの取り扱いの説明動画を制作するなど、新しいサポートの展開を視野に入れています。

わずかな手の力で入力できるスイッチ。設定や扱い方にコツがいるため、詳しい人の助言が欠かせない

わずかな手の力で入力できるスイッチ。設定や扱い方にコツがいるため、詳しい人の助言が欠かせない

今井: ICT端末が普及した時代の中で、説明動画やオンラインなどの支援を行うことにより、ICT機器の取り扱いに関する知識や情報がオンライン上に蓄積されていくため、将来的にはICT救助隊が直接支援しなくても良い時期が来るかもしれません。いずれにしても、ICT救助隊が存在しなくても、ICT機器を使いこなせる仕組みを構築できればベストです。我々のような支援する側も動画やオンラインなどを活用して、いつでもどこでも適切なサポートを展開できる状態になれば素晴らしいと思います。

 

取材協力:
NPO法人ICT救助隊
取材日:
2023年10月

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