ここでは、情報アクセシビリティJIS(JIS X8341)の概要を紹介します。
高齢者、障害のある人々及び一時的な障害のある人々が、情報処理装置、電気通信機器、事務機械などの情報通信機器、ソフトウェア及び様々な情報通信技術によって実現されるサービスを利用するときの情報アクセシビリティを確保し、向上させるため、ハードウェア、その使用方法としてのソフトウェア及びサービスに関して、企画・開発・設計するときの指針として基本的に配慮すべき事項について規定しています。
(注)「情報アクセシビリティ」:高齢者・障害者が、情報通信機器、ソフトウェア及び(これらによって実現される)サービスを支障なく操作又は利用できる機能。
機器やソフトウェア、サービスに関する具体的な配慮事項は、個別規格によって規定されています。現在までに、JIS X8341-2〜7までの6つの個別規格が制定されています。
パソコンなどの情報処理装置とその周辺装置やソフトウェアを対象にした規格
【JIS X8341-2に示された要件の概要】
誤操作の回避、簡単な操作の支援、入出力装置とのインタフェースなど
操作部の識別、操作性、状態表示、キーボードのレイアウト、タッチスクリーンなど
外部表示装置、スピーカ、音声の速度など
【JIS X 8341-3に示された要件の概要】
知覚、操作、理解、頑健の4原則の基に61項目、3段階のレベルで達成基準を規定
参照 達成基準1.1.1を理解する。(ウェブアクセシビリティ基盤委員会によるWCAG2.0解説書の日本語訳)
参照 達成基準1.4.6を理解する。(ウェブアクセシビリティ基盤委員会によるWCAG2.0解説書の日本語訳)
固定電話機や携帯電話機、ファクシミリなどの電気通信機器を対象にした規格
電気通信機器の設置・接続・設定や操作、安全性などの共通要件
入出力インタフェースや機器の構造などの共通要件
取扱説明書の整備やサポート窓口の設置、アクセシビリティに関する情報の公開など、利用者へのサポートに関する要件
複写機や複合機、プリンタなどの事務機器を対象にした規格
事務機器の操作やメンテナンスに関する要件
事務機器におけるアクセシビリティの評価やその結果の公開、サポートなどに関する要件
ソフトウェア(例えば、事務用、ウェブ、学習支援及び図書館システム)のアクセシビリティを対象にした規格
利用者の個人設定、アクセシビリティ調節上の特別な配慮などの要件
代替入力手段、キーボード入力、ポインティングデバイスなどの要件
色、聴覚出力、音情報と等価な情報(字幕)、聴覚出力などの要件
電子資料及びヘルプの代替テキストの提供、アクセシブルな支援サービスの提供などの要件
アクセシビリティ設定のユーザインタフェースを対象にした規格
アクセシビリティ設定モード、アクセシビリティ設定の項目の要件
関連ページ
→情報アクセシビリティJISの参照・関連情報
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原本作成日: 2002年4月1日; 更新日: 2023年3月16日;