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聴覚に障がいを持った児童・生徒への教育支援ツール「こえみる」 NTTサービスイノベーション総合研究所(2/4)

2 「こえみる」の機能

「こえみる」は、その名の通り、音声を文字化して見ることのできるシステムです。当社がこれまでに開発した音声認識技術に加え、クラウドサーバやPC、タブレットなどの各種デバイスを活用して利用するソリューションです。

「こえみる」のしくみは、次のようなものです。ヘッドセット等のマイクを装着した先生は、電子黒板上の発話ボタンを押して授業の内容を話します。発話された音声は、学校のPCからクラウド上の音声認識サーバへ送られ、そこで認識されテキストに変換されます。テキストデータとなった情報は再び学校に送られ、電子黒板やタブレット端末に文字として表示します。

  学校とサーバはネットワーク上でつながっており、学校では通信用のPCや表示用の電子黒板のみが必要となり、サーバを設置する必要がありません。複数の端末での文字表示も可能です。

  学校での学習では、発話されてから電子黒板に認識結果を表示するまでのレスポンスが重要です。通信を用いるということで、その点を心配される声もありますが、実証実験では2秒以内での結果表示が実現でき、スピード感のある変換が先生や生徒に好評でした。

  ろう学校の先生は、情報を伝達するためにゆっくりはっきりとしゃべる傾向があります。また、ろう学校自体も静かで物音があまりしない環境と言えます。これらは、音声認識と相性がよく、システムもその環境により適応するようにチューニングしています。

  端末は、PC、タブレット共に、現在、Windows8を使用しています。ブラウザで表示することも可能ですが、より利便性の良い専用アプリ「電子黒板アプリ」での活用を推奨しています。スマートフォン版も試作しましたが、利用時には先生の片手がふさがるために両手で手話ができない、発話する際に口元が見えなくなるなどの問題があり、実用的ではありませんでした。そのため、製品版ではハンズフリーマイクを用いたPCとタブレット端末での運用を想定しています。

  キーボードの利用も検討しましたが、極力今までと同じ授業のスタイルで活用いただけることをコンセプトとし、電子黒板を直接触れて操作できるように開発を行っています。

特別支援学校での利用に関する「こえみる」の概念図
  特別支援学校での利用に関する「こえみる」の概念図

先生が発声した言葉が電子黒板に文字として表示された様子。
  先生が発声した言葉が電子黒板に文字として表示された様子。

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