ナビゲーションをスキップ

サイトマップ - ヘルプ - お問い合わせ
 
 
現在位置: トップページ > トピック記事 > 情報バリアフリー全般 > 「PICOTシンボル」の開発

コミュニケーションに困難のある人たちのために、
「PICOTシンボル」を開発し支援を続けています(3/6)

3. 『PICOTコミュニケーションブック』の特徴について

2005年11月に教育、医療、福祉などの専門家が中心となり、NPO法人AACサポートを立ち上げて、より広い視点からコミュニケーションを支援する活動を開始しました。現在会員は80名ほどです。

AACサポートの設立に合わせて、PICOTシンボルのライブラリーから選んだ614語を収録した『PICOTコミュニケーションブック イラスト編 第1集』を発行しました。絵記号は、ひと、こころ、からだ、動作、活動、家/まち、学校、病院、自然、状態、日用品、食べ物、数/時間、メッセージの15のカテゴリーに分類され、それぞれに小学校2年生レベルで日本語の文字が添えられています。日常生活に必要なものや概念を優先順位が高いものから選びました。語彙を増やしたり、文法を覚えることが一番の目的ではなく、コミュニケーションを確実に楽しくできるように作ったものです。

一つの単語には一応意味が書いてありますが、障がいのあるお子さんとお母さんなどが、使うニーズに合わせてその絵記号にふさわしい意味づけをすることが大切です。たとえば「さいふ」だと、それを持って買い物に行くとか、特定のどこそこのお店へお母さんと一緒に行くなど、その子どもと親にしか通じない意味があります。1つの絵記号からコミュニケーションがふくらんでいきます。

自分から絵記号を指さして発信するお子さんもなかにはいますが、多くの子どもたちは会話する相手と一緒に見ながら指示したり、確認したりしてコミュニケーションしています。『PICOTコミュニケーションブック』を使うときには、周囲の人が言葉を添えてあげることが大切です。

自分が伝えたいことをうまく言葉で表現できない人は、なかなか伝わらなくてもどかしくなり、伝えることをあきらめてしまうことも多いのですが、自分が伝えたい絵記号を探して指さすことによって、自分の伝えたいことが相手に早く正確に伝わるようになるので、コミュニケーションがスムーズになりますし、伝える内容も広がります。絵記号を使うことによって、コミュニケーションに意欲を見せるようになる子どももいます。

「ありがとう」「教えてください」などのPICOTシンボルが並ぶ『PICOTコミュニケーションブック』の写真
※写真2 『PICOTコミュニケーションブック』

ページの先頭に戻る

前へ 目次へ 次へ

 

以下は、このページの奥付です