今後、プロジェクトをどのように展開していきたいとお考えでしょうか。
佐藤:かつて、あきちゃんが単機能の機器を複数持ち歩いていた時代とは大きく異なり、現代はスマートフォンやタブレットのようなICT端末一つで複数の機能を提供できる時代になりました。ICT端末は圧倒的に便利で使いやすいデバイスに進化しています。しかし、まだ一つだけですべてのことができるわけではなく、さらに使いこなすためには様々な知識とスキルが必要です。その点は、魔法のプロジェクトで探究の余地があると感じています。
同時に、障害のある方の利便性につながるテクノロジーの実装も急務だと感じています。特に2023年は生成AIの進化が著しく、教育分野においても生成AIを利用する日が近づいていると思います。
将来的には、お子さんの特性に応じたソリューションが自動的に生成される状態を実現できれば素晴らしいのですが、現時点で「魔法のプロジェクト」はアプリケーションやハードウェアの開発にはあまり積極的ではありません。それらを一度開発すると、それを活用しなければならないという制約に縛られてしまうためです。私たちは世界の変化に適応し、最も有益な技術を迅速に取り入れる姿勢を大切にしています。今後も引き続き、教育現場で最先端の技術や便益を検証し、教育の実践に活かすことを目指していきます。