今後、「LASHIC」をどのように展開されたいとお考えでしょうか。
増田:日本式介護とともに、海外に輸出したいと考えています。日本式介護の真骨頂は、「自立支援介護」です。海外だと、たとえば右手が不自由な人を介護する場合、お茶碗を洗うときも介護者が全部洗うことが普通です。でも、日本では右手を動かせないのであれば、左手を使ってみるように促し、本人ができることは、できる範囲でするようにサポートします。つまり自立支援介護とは、「できないことすべてのお世話をする」のではなく、「介護が必要な人のできることを増やす」を大切にした介護だと言えます。
介護者のスキルも必要ですが、日々の間接的な業務やモニタリングの部分は「LASHIC」に移行して、人にしかできないケアに比重を置くことで、効率化した業務時間をスキルの向上に充てることもできると思います。
また、インフィックとしては、「LASHIC」の開発に留まらず、介護のプラットフォーマーを目指しています。最近は、食事や運動など、健康寿命を延ばすために有効なメソッドが続々と発信されています。それをシステムと組み合わせて、たとえばワンクリックでその人の健康に合った食材を購入できるようなプラットフォームを作りたいと考えています。