OrCam MyEyeは、視覚障害者の方が抱える課題にどうアプローチできるのでしょうか?
柳平:視覚障害者の方は、文字情報を得られないことで情報弱者になってしまいがちです。新聞はもちろんのこと、すべての書籍がオーディオ化されているわけではありません。そうなると世の中にあるテキスト情報を最も簡単に、素早く取得できる方法は、誰かに読み上げてもらうことです。しかし、それでは自立した生活を送ることは、極めて難しいと言えます。視覚障害者の自立という課題に対し、読みたいときに自分の意思で読むことができるOrCam MyEyeの価値は大きいと考えています。
OrCam MyEyeによって、生活がこう変わったという具体例を伺えますか?
柳平:たとえば、手紙などの郵便物が届いたときに、どこから届いたのかを瞬時に読み上げてくれるだけで生活が変わったという声はとても多く寄せられます。テキストを音声変換するアプリもありますが、直感的に使えるのはOrCam MyEyeくらいしかないと思います。あとは、さまざまな書類に関して、誰かに聞かなくても内容が分かるようになったのは嬉しいという声もたくさんいただきます。生活を大きく変えるというよりは、日常のあらゆる場面で目にする文章を理解するにあたって、「すぐに、ひとりで読めること」が大きな価値だと思っています。
OrCam MyEyeは視覚障害者の自立を支援していると語る柳平氏