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弱みのケアよりも強みの育成を重視する。発達障害の困難を希望に変える「こどもみらい園」

1 子どもとの一対一の対話で実現する、子どもの「強み」を伸ばす教育

清潔感があり温かいカラーの建物ですね。この施設の優しい空気感が伝わってきます。早速ですが、こどもみらい園とはどのような教育施設なのでしょうか。

斉藤:「世の中の困難を希望に変える」をグループミッションに掲げる三幸学園を母体とした、主に発達障害を抱えたお子さんのための教育施設です。個別担当制を特徴としており、学校などの集団になかなか馴染めないお子さんたちのコミュニケーションの改善や、芸術やITなどの個性を伸ばすための指導を行っています。

こどもみらい園はどのようなきっかけで設立されたのですか。

斉藤:当時のこどもみらい園副園長のお子さんが発達障害を抱えていて、三幸学園の研修時にその子をベースとした障害児教育を提案しました。三幸学園のミッションである「困難を希望に変える」とも合致するとして提案が了承され、設立へと動きました。

こどもみらい園の教育方針はどういうものなのでしょうか。

斉藤:「弱みを克服するのではなく、得意分野を伸ばしてあげる」という方針です。

設立当時、世間一般的な発達障害児向けの教育は「療育」と言われるもので、彼らに根気よく社会のルールや振る舞い方を教えていきましょう、という方針が中心でした。

一方、こどもみらい園ではルールで縛ることはしません。子どもに好きなこと、やりたいことをじっくり教えてもらい、全てを受け入れてあげることで、自分や他人のことを意識してもらう癖をつけることを第一にしています。これが、子どもの「強み」を伸ばす教育につながるものと思っています。

子どもの「強み」を伸ばす教育とはどういった意味でしょうか。

斉藤:小学校や幼稚園では「遊んだ後は手を洗いましょう」などのルールを教えますよね。確かに必要な教育なのですが、発達障害を抱える子どもはそのルールを守ることが難しい。でも、ルールを破ると先生に叱られます。それに反発してしまい、ますます集団に馴染めなくなってしまうお子さんも多いです。これがこれまでの療育のあり方です。 この場合、子どもと一対一で話をして解決していくのが一番ですが、人数の多い公教育の現場ではなかなか対応が難しいのが現実です。

池田:「こどもみらい園」が取り組む教育は、そういった公教育ではサポートしきれない親密なアプローチを提供することで、ルールで縛ることによる反発や周りとの壁を減らすことができるのです。

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