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70年にわたる技術革新が創りだす「聞こえ」の進化。
最新の補聴援助システム「Roger(ロジャー)」

4 障害者支援の環境整備が利用者の広がりを生み出す

フォナックは創業当時から、『社会における聞こえの「バリア」を無くすこと』を目標として製品の研究開発に取り組み続けています。特に聴覚障害をもつ子どもたちの早期言語取得を支援し、自立した人生を応援するため、ロジャーを初めとした独自のシステムを開発してきました。

ところがロジャーが発売されてからは、有難いことに成人の個人の方や会社組織、大学などの高等教育機関からの問い合わせ、システム導入事例が増えてきています。個人の方がロジャーの集音能力の高さや小グループモード機能などの製品情報を知り、直接問合せをいただいたり、2016年に施行された「障害者差別解消法」がきっかけになったと思いますが、障害者雇用を進める企業が製品の導入を検討したりと、ロジャーが必要とされる場面は確実に広がっています。最近では、学内に「障害学生支援室」を作り、障害のある学生のバックアップを積極的に行っている学校が急速に増えてきていて、手話やノート書き取りのボランティアに加え、聴覚障害の生徒自身がロジャーを活用して授業を受けられるようになっています。

今、注目されている言葉に「self-advocacy セルフ・アドボカシー」というのがあるのですが、これは障害を持つ人が自身の障害を理解し、自分にとって、どんな支援が必要かを自ら社会に訴え、自立した生活を自分自身で実現していく能力という意味があります。しかし、思春期を迎えた10代の障害者の方々によく見られるのが、自分の障害を隠したがり、したいことを我慢したり、あきらめたりする姿。何をして欲しいのかを主張しないという心のバリアの存在があります。

フォナックが目指すのは、そんな心のバリアを打ち破るのではく、バリアを感じることなく、最新技術を活用し、自らの意志で快適な生活を送る環境作りです。補聴という分野で、聴覚障害者をサポートするための技術開発、環境改善を続けていきたいと思っています。

フォナック・ジャパンには本国スイスで技術研修を受けた社員がおり、オーダーメイドの補聴器製作や修理なども行っている。
  フォナック・ジャパンには本国スイスで技術研修を受けた社員がおり、オーダーメイドの補聴器製作や修理なども行っている。

 

取材協力:
フォナック・ジャパン株式会社
取材日:
2017年2月

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