2013年に設立されたのが「公共交通オープンデータ研究会(現在は協議会)」です。これは公共交通機関(鉄道やバス)や周辺施設が持つ情報をオープンにして、様々なサービスに2次利用していこうというもの。坂村教授が会長となり、大手公共交通機関をはじめ、空港などの施設や情報通信関連企業などが参加している組織です。交通機関の運行情報や時刻表情報、施設情報を「公共基盤」として集約・公開し、様々な開発者が新しいサービスを生み出しやすい環境を作り上げることを目的としています。
最近では外国人観光客の増加がニュースになっていますが、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックも見据え、多言語化など情報提供の質の向上が急務となっています。また、障碍者に向けてはインターネットを使った情報取得の機会を増加させ、バリアフリー社会を実現することも期待されています。様々な情報がオープンに活用できる公共基盤があれば、これまで特定の手段でしかアクセスできなかった情報を、外国人や障碍者に対して、利用しやすい形で提供するサービスも構築できるようになります。このように、オープンデータは新たな社会インフラとして期待の大きいテーマになっています。
オープンデータの活用の流れ
(公共交通オープンデータ協議会提供)