心身障害のある人が健常者と同じような生活が営めるようにしたり、高齢者が安心・安全な暮らしができるようにしたりするためには、適切な福祉用具の開発・実用化が求められます。しかし、福祉用具は使用用途や心身の障害の度合いが人によって異なるため、用具ごとのマーケットが小さく、多品種少量生産にならざるを得ません。このため、事業者にとって総コストに占める開発費の比率が高く、開発時のリスクが大きくなってしまいます。また、福祉用具メーカーの多くは中小企業であり、技術開発への投資は大きな負担です。「福祉用具実用化開発推進事業」は企業活動に伴うリスクの中で大きなウエイトを占める開発時のリスクを軽減するため、助成金で支援する制度です。
助成する企業の審査や開発・実用化に向けての助成ならびに情報提供、アドバイスなどを行っているNEDOイノベーション推進部プラットフォームグループ主幹の中西博さんに、事業の概要、これまでに実用化された福祉用具、これからの事業の展開などについてお話を伺いました。
NEDOイノベーション推進部プラットフォームグループの中西博主幹