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楽しい学習支援・生活支援アプリで、発達障がいをもつ子どもをサポート(5/5)

5 今後の展開

 近年、iPhoneやiPadが広く普及し、特別支援教育の現場でも活用しようという動きが、かなりの勢いで広まってきています。軽くて持ち運びができ、学習場所が限られないことのほか、タッチパネルで直感的な操作ができるのが大きなメリットです。

 従来までの紙と鉛筆を使った学習も大切なことですが、一方で鉛筆を持って文字を書くのが困難な子どもたちもいます。そんなとき、iPadを使えば指でなぞり書きを行いながら文字の学習ができます。アナログとデジタルどちらか一方ではなく、それぞれの「いいとこ取り」をして、同時進行で学習を進めることが効果的なのではないかと思っています。

 子どもたちにICT機器を使わせることは、セキュリティやICTリテラシーなど、十分に配慮が必要な側面もありますが、子どものうちからICT機器の正しい使い方を学ぶということは、その子の生涯を支える重要なスキルになると考えています。

 キートン・コムで開発したアプリは、日本語と英語の二ヶ国語に対応しています。現在、ユーザーの8割が日本国内ですが、今後は海外展開にも力を入れていきたいと考えています。また、スマートフォンやタブレット端末の教育的活用をテーマにした勉強会を、保護者や支援者を対象に行なっています。これらの啓蒙活動を通じて、多くの人に、その可能性を感じてもらいたいと思っています。

 将来的には、2015〜2020年に予定されている小中学校へのデジタル教科書全面導入に向けて、発達障がい児向けのデジタル教科書・教材の開発にも携わっていきたいと考えています。

iPadのタッチパネルを操作する三宮さんの息子さん
  保護者、支援者、教員などに向けたセミナーの様子

取材日:
2013年9月
取材協力:
キートン・コム

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