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現在位置: トップページ > トピック記事 > 情報バリアフリー全般 > 「PICOTシンボル」の開発

コミュニケーションに困難のある人たちのために、
「PICOTシンボル」を開発し支援を続けています(2/6)

2. PICOTはどのような開発から生まれたのですか

「PICOTシンボル」は、2003年度から文部科学省の科学研究費補助金を受けて行なった図形シンボル用会話支援システム「PICOT On Web」の研究開発の中で制作したものです。このプロジェクトは信州大学の井澤裕司先生、長野大学の伊藤英一先生、広島国際大学の伊藤英夫先生との共同研究で、上田養護学校の青木高光先生にも協力していただきました。

「PICOT On Web」は、インターネットに接続されたパソコンの画面に表示されたPICOTシンボルをマウスでクリックしたり、タッチパネルで選択すると、シンボルに対応する音声メッセージが出力されるものです。パソコンのOSに関係なく、ブラウザソフトがあれば誰にでも使える会話支援ツールをめざして開発を進めました。

研究期間が終了した2005年までにPICOTシンボルの基本語彙1250語のデザインが完成しました。

PICOTシンボルのわかりやすさは海外でも評価されて、2005年2月に長野市を中心に開かれたスペシャルオリンピックス冬季世界大会の公式コミュニケーションブックの絵記号として採用されました。スペシャルオリンピックスは知的障がいや発達障がいがある世界のアスリートたちが集う大会で、オリンピックと同じように4年ごとに夏季と冬季に世界各地で開催されています。

公式コミュニケーションブックには、大会の案内に必要で急遽デザインして追加したものも含めて約200語が掲載され、それぞれの絵記号に英語や中国語など7か国語に対応した文字が表示されました。大会に参加した選手やボランティアに配布されて、コミュニケーションツールとして使われました。

スペシャルオリンピックスの会場で、実際に日本や海外の障がい者とコミュニケーションをしてみた結果、PICOTの絵記号は補助コミュニケーションツールとして使えるだろうと確信しました。

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