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JIS X 8341-3改正のポイント(3/4)

3. JIS X 8341-3改正原案の特徴

JIS X 8341-3改正原案では、WCAG 2.0の4つの原則(知覚可能、操作可能、理解可能、頑健性)、3つのレベル(レベルA、レベルAA、レベルAAA)、ガイドライン、達成基準については、WCAG 2.0と内容を全く同一のものにしました。それ以外の部分については、WCAG 2.0をできるだけ取り込む、という方針で作成しました。

例えば用語及び定義では、WCAG 2.0のGlossary全てを取り込むのではなく、JISのほかの規格で既に定義されているもの、当たり前すぎて定義が必要ないもの等については取り上げませんでした。また、本文中に一度しか出てこない用語を注記として取り込んだり、逆に定義されていないが必要と思われる用語については追加したりするなどの措置もとっています。

JIS X 8341-3:2004の特徴のひとつでもあった、ウェブアクセシビリティの確保・向上に関する要件については、改正原案においても改善を加え、残しています。これは、ウェブの設計から制作開発、検証、保守運用に至るまでのプロセス全体を通してアクセシビリティを考えるということを強調した事項であり、JIS X 8341-3:2004でも大変評判がよかったものです。WCAG 2.0にはない、JIS X 8341-3独自の特徴と言えるでしょう。

また、適合試験についても、WCAG 2.0とは若干の違いがあります。適合試験とは、WCAG 2.0でいうところのConformance Claims(適合宣言)にあたるものですが、改正原案ではJISで規定されている適合性評価の方法に沿った形で書き換え、追加をしています。

さらに新旧の違いがひと目でわかるよう、JIS X 8341-3:2004と改正原案の各項目を比較できる対応表を附属書としてつける等、JISを利用する人にとってわかりやすいものになるように心がけました。

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