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ウェブ・アクセシビリティの国際標準化を考える(3/5)

〜アクセシビリティコンサルタントが見る日本と海外の状況〜

3. 海外のウェブ・アクセシビリティの対応は進んでいますか?

画面が見づらい、音声が聞こえづらい、マウス操作がしづらいなど、国や言葉が違っても障害のある方や高齢者が抱える問題は変わらないので、アクセシビリティの対応に関しては、基本的にはやるべきことは世界共通です。

今年3月19日から24日まで米国のロサンゼルスで開かれた「CSUN 2007 Technology & Persons with Disabilities Conference」に参加してきました。この会議は主催しているカリフォルニア州立大学ノースリッジ校の頭文字をとって、通称「CSUN」と呼ばれています。今年で22回目の開催です。アクセシビリティをテーマとするものでは世界最大規模のカンファレンスで、障害者のための技術の研究発表や展示などが行われます。そのためアクセシビリティの専門家やメーカー、障害者団体などが各国から参加しています。

米国ではリハビリテーション法508条という法律があって、政府機関のウェブサイトが対象ですが、アクセシビリティについて法律で定められています。またADAという障害者基本法のような法律では、障害があることを理由にして、教育、雇用、交通手段、日常生活などに関して差別をしてはいけないと定めています。以前はその中にインターネットは入らないという判断だったのですが、最近ではインターネットも含まれるという考え方に変わりつつあります。

また、日本のJISの指針では初めから高齢者を含めてアクセシビリティを考えてきたのですが、欧米では高齢者を障害者と一緒にしないという考え方が根強くありました。しかし、今回のCSUNの基調講演では、障害者だけでなく高齢者のクオリティオブライフ向上のためにもアクセシビリティは重要だという話がありました。ここ数年で欧米の考え方も少しずつ変わり、高齢者もアクセシビリティの対象に含む考え方になってきているようです。

CSUNのプログラムの写真
※植木さんが出席した今年のCSUNのプログラム。右は点字のもの。

※「Conference 2007 Technology & Persons with Disabilities Conference」のサイト(英語)
http://www.csun.edu/cod/conf/

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