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ウェブアクセシビリティ向上システムの導入(鳥取県公式ホームページ「とりネット」) (2/4)

2. ウェブアクセシビリティ向上システム「WAIS」の概要

「WAIS」とは、ウェブアクセシビリティ・インプルーブメントシステム(Web Accessibility Improvement System)の略で、メタデータ(外部付加情報)※を用いて、ウェブページのアクセシビリティを向上させるシステムです。
※メタデータとは、データについてのデータ。あるデータそのものではなく、そのデータに関連する情報のこと。データの作成日時や作成者、データ形式、タイトル、注釈などが考えられる。データを効率的に管理したり検索したりするために重要な情報。

既存のウェブページのアクセシビリティを向上するためには、問題点を発見し、元のページを変更(修正)する必要があります。しかし、ウェブページの変更は、専門的な知識が必要であるとともに、修正箇所が大量にある場合は多大な時間とコストがかかるため、実際にはなかなか容易にできることではありません。

この「WAIS」を使うと、元のウェブページを修正するのではなく、修正メタデータのみを作成し、それを利用者の環境で合成することによってアクセシビリティを向上させることができます。つまり、ウェブアクセシビリティ上不具合のあるページの上に、不具合がないデータを重ね合わせることで、不具合のないページに見せることができるのです。イメージで言うと、昔OHPというものがありましたよね。透明なシートに文字や図形を書いて、それを何枚か重ね合わせて投影すると、1枚の絵のように見える機器。概念的にはそれに近い仕組みです。

修正メタデータを専用のツールを用いて作成し、それをアクセシビリティ向上サーバに反映させます。一方ウェブサイト自体には、外部メタデータを「合成する」というコードを挿入しておきます。すると、利用者のブラウザ上では、問題のあるページを開くと一緒に修正メタデータが外部データとして取り込まれ、自動的にページが修正されて表示されます。利用者はアクセシビリティ向上サーバの存在を意識することなく、修正されたページを見ることができるのです。

このシステムは日本IBM社の大和研究所で開発されたもので、鳥取県情報センターが導入し、今回、世界ではじめて「とりネット」に実装されました。鳥取県情報センターが行っている「ウェブアクセシビリティ向上事業」自体は、平成21年総務省「ICTふるさと元気事業」に採択されているものです。鳥取県は、その事業に対して自分たちのウェブサイトを試験的に使ってもらっている形になるのですが、結果的に非常にうまく動いています。

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