障害者のインターネット利用率については、複数の調査結果がある。それぞれに調査方法も異なるため、相互の数字を単に比較することは難しい。
しかし、年々障害者のインターネット利用率は高まりつつあるものと想定される。
この調査は東京都に居住する、16歳以上69歳以下の心身障がい者を対象に、インターネットに関する利用の動向や意向に関して行われた。調査の内容及び手法の検討にあたっては、「障がいのある方々のインターネット等の利用に関する調査報告書(総務省情報通信政策研究所H15.6)」の障がい者アンケート調査が適宜参照されている。調査は平成24年1月〜3月に実施、有効回答数は812件。
この調査によると、障がいのある人のインターネットの利用率は53.0%で、半数以上がインターネットを利用している。
インターネットを利用している | |
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視覚障害者 | 91.7% |
聴覚障害者 | 93.4% |
肢体不自由者 | 82.7% |
障がい者全体 | 53.0% |
出所:総務省情報通信政策研究所「障がいのある方々のインターネット等の利用に関する調査研究[結果概要]」(平成24年1月〜3月実施)
この調査は、内閣府の『障害者施策総合調査2009(平成21年度)「広報・啓発」、「国際協力」に関する調査』において、全国にお住まいの障害のある人 4,455人を対象に行われたアンケートの結果である。調査期間は平成21年12月〜平成22年1月で、有効回答数は2135件。
この調査によると、障害のある人のインターネットの利用率は52.2%で、半数以上がインターネットを利用している。
利用している | 利用していない | 不明・無回答 |
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52.2% | 46.2% | 1.5% |
出所:内閣府「「平成21年度 障害者施策総合調査」」(平成22年3月調査)- 「<1>情報に関わる生活環境について」
この調査は、東京都内の16歳以上49歳以下の障がい者男女を対象に各障がい者団体の御協力のもと、総務省によって行われた。調査は平成14年3月に実施、有効回答数は789件。
インターネットを利用している | |
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視覚障害者 | 69.7% |
聴覚障害者 | 81.1% |
肢体不自由者 | 43.6% |
障害者全体 | 29.2% |
出所:総務省 情報通信政策研究所の平成15年報告書「障がいのある方々のインターネット等の利用に関する調査報告書」(平成14年3月実施)
この調査は、視覚、聴覚および肢体不自由の障害者団体各1団体を対象に、郵政省(総務省)によって行われた。調査は平成11年12月に実施、有効回答数は590件。
インターネットを利用している | |
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視覚障害者 | 21.6% |
聴覚障害者 | 33.1% |
肢体不自由者 | 46.4% |
障害者全体 | 34.9% |
出所:郵政省「障害者アンケート」(平成11年)
この調査は、郵政研究所(現総務省 情報通信政策研究所)の「身体障害者、高齢者に優しい情報通信の在り方に関する調査研究」において、障害者団体の18歳以上の会員2700名を対象に行われたアンケートの結果である。調査期間は平成10年1月10日〜2月20日で、有効回答数は1416件。
インターネット利用率 | |
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視覚障害 | 3.0% |
聴覚障害 | 11.1% |
音声・言語障害 | 14.5% |
肢体不自由 | 8.2% |
身体障害者 | 7.8% |
出所:郵政研究所(現総務省 情報通信政策研究所)「身体障害者、高齢者に優しい情報通信の在り方に関する調査研究報告書[概要]」1998(平成10)年1月調査
郵政研究所(現総務省 情報通信政策研究所)では、平成11年3月に「知的障害児者本人・家族アンケート調査」を実施している。障害者団体の協力を得て、18歳未満の知的障害児および、18歳以上の知的障害者それぞれにアンケートを実施した。有効回答数は449件(知的障害児者本人)。
この調査によると、インターネットの利用率は0.7%で、パソコン通信を含めても、わずか6名で、回答者全体(449人)の1%に過ぎない。
インターネット利用率 | |
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知的障害児者 | 0.7% |
出所:郵政研究所(現総務省 情報通信政策研究所)「知的障害者・要介護高齢者に優しい情報通信の在り方に関する調査研究報告書」1999(平成11)年3月調査。
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原本作成日: 2002年4月1日; 更新日: 2022年2月28日;