今後、アプリの効果をどのように測定される予定でしょうか?
青木:アプリの使用前と使用3ヶ月後に、利用者アンケートを検討しています。アンケート結果をLINE上で集めて、その記録を自治体と一緒に検証する予定です。このデータを得ることで、健康になったことを示すデータの数値化ができるのではないかと考えています。高齢者の方々から、積極的に外へ出るようになって数値も改善した、という声が多数寄せられることを期待しています。
試験的に一部のユーザーに対してアンケートを行ったのですが、非常に好意的な回答をいただくことができました。これには、開発メンバーのモチベーションもすごく上がりました。
どのようにサービス利用を広げていくのでしょうか?
青木: ネットを通じてICT使用サービスを周知しても、高齢者に届き難いため、自治体や高齢者サークルなどと連携して実証実験を進めていきたいと思っています。東京都豊島区では、区役所の職員と一緒に、定期的に開催しているスマホ教室を通じて高齢者に声をかけ、まずQRコードを読み込んでもらうよう案内しています。また、長野県松本市と連携して、「松本ヘルス・ラボ」という組織の会員の健康がどう向上するかを検証する計画を立てています。
情報通信技術” ICT”が進化する中、高齢者が抱える課題をどのように解決しようとお考えでしょうか?
青木:自治体は、高齢者が運動してくれない、介護施設も満杯、介護者も足りていない、このような環境の中で介護自体が破綻するのではないか、という懸念を高めています。ICTが進化し、通信環境が5Gから6Gへ発展した時、「ICTが進化すると、高齢者は取り残される」という思い込みをされる方もいらっしゃるようですが、ICTが進化すると、今以上に高齢者も使いやすくなるでしょう。高精彩の画面になって見やすくなるなど、技術の進化をどう活かすかが鍵だと考えております。
実際に、スマホ教室に行くと、サクサク端末を動かせる人もいるし、苦手な人もいます。ICTが進化しても、誰もが違和感なく使えるサービスとして「メグリー」をより洗練させていきたいです。
そして、いつまでも健康で生きがいを感じる日々を高齢者の皆様に過ごしていただくために、「メグリーのポイントを多く得るほど健康状態が良好になる」ということを実感するサービスを目指して自治体と一緒に取り組んでいきます。