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視覚障がい者の生活をサポートする点字機器の開発・販売(5/5)

5 今後の展望

 我々の業界としては、いわゆる点字離れが起きているという認識があります。先天的な視覚障がいの方は点字を理解しているケースが多いのですが、一定の年齢になってから目が不自由になる「中途視覚障がい者」の方たちにとって、点字は習得しづらい側面があるようです。高齢化社会ということもあり、中途視覚障がい者が増えているという統計もあります。

 ただ、電話番号やメールアドレスなどを音声の読み上げで聴き取り、記憶するのはなかなか大変ですが、読み上げられた音声が点字になり、記録されれば、後で簡単に活用することができます。このように、点字離れに陥りがちな中途の視覚障がい者にも点字による読み書きを身近にしていただけるのではないかと考えています。

 弊社の点字機器を活用していただくことで、出来ることが増えれば、点字の学習意欲も高まるのではないかと期待しています。点字を介して、読み書きのコミュニケーションの技術が向上することで、就労、就学の部分でメリットを感じていただけたらと思います。

 視覚障がい者の仕事は、選択肢が限られている側面がありますが、点字を読んで書けるという部分ができると、仕事につながることも増えるのではないかと思います。例を挙げると、「ブレイルメモスマート16」のテキスト作成機能を使って、実際にライターの仕事をやっている視覚障がい者の方もいらっしゃいます。

 視覚障がい者の方が、点字機器を用いて手軽に場所を選ばず読んだり書いたりできることによって、生活をより便利にしたり、就労に役立てられればと考えています。障がい者雇用の観点からも、そうした就労に役立てることを重視しています。

取材日:
2014年1月
取材協力:
取材協力:ケージーエス株式会社

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