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世界でも類を見ないデータ量を誇る、視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」(4/4)

4. 今後の課題と展望

このように、パソコンで利用するサービスから始まった「サピエ図書館」ですが、2010年10月からは携帯電話でのダウンロードサービスを開始。2011年9月には、「プレクストークリンクポケット」(シナノケンシ社)のような専用端末で利用できる「デイジーオンラインサービス」を開始するなど、サピエの形態も進化をし続けております。

今後は、この「デイジーオンラインサービス」をさらに発展させ、音声とテキストや画像を同期させた「マルチメディアデイジー」への対応を見据えた展開も必要です。また、視覚障がい者だけではなく、ディスレクシアや学習障害等、発達障がいを持つ人にもご利用いただけるよう、サービスの範囲をさらに広げていきたいと思います。

同時に「地域・生活情報」に関しても、さらに充実させていきたいですね。例えば東日本大震災の際、必要な情報がなかなか被災地の視覚障がい者等に届かず、苦労をされていたという現状がありました。私たちサピエでは、毎日新聞社が発行する週刊点字新聞「点字毎日」の災害情報をサピエに載せ、緊急情報をできる限りオンタイムで見ていただけるようにいたしました。まだまだ、私たちの手で伝えられる情報は少ないかもしれませんが、緊急情報や、その他さまざまな生活に必要な地域の情報を集積し、だれもが読みやすい情報として発信していけるよう、これからも尽力したいと思っています。

取材日:
2011年11月
取材協力:
特定非営利活動法人全国視覚障害者情報提供施設協会、社会福祉法人日本点字図書館

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