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ろう者が安心して生活できる社会を目指して 〜映画『ゆずり葉』の製作〜(1/4)

1.映画「ゆずり葉」製作の経緯

ゆずり葉』は、私たち全日本ろうあ連盟が創立60周年を記念して製作した映画です。60年間、私たちは聴覚障害者への差別と偏見と闘い、多くの先輩たちがその権利確立と社会参加の促進に取り組んできました。その足跡を辿り、連盟のろう運動の意義を伝えることで、ろう者についての理解や手話の普及を図りたい、そして何より、親や子どもたちに夢を与えたい、という思いから、製作はスタートしました。

最初は、ドキュメンタリーと申しますか、記録映像のようなものを予定していたのですが、最終的には本格的な映画製作を目指すことになりました。それは、一人でも多くの人に観ていただける作品を作りたかったからです。運動の歴史を織り込みつつも、家族のあり方や生きることの素晴らしさという普遍的なテーマをしっかり伝え、そして何より、「面白かった」と思ってもらえる映画を作ろうと。そういう製作陣の思いと私たち連盟の思いが合致して誕生した作品でもあります。

今振り返ってみると、映画製作というものは想像以上に大変な作業でした。というのも、私たちはこれまで、出版物や講演などを通してメッセージを発信してきましたが、映像に関しては経験値が全くない、ほぼ素人状態でした。脚本を作るということ、スタッフを集めるということ、映画会社との関係、撮影編集技術、資金調達、スケジュール調整等々、わからないことばかりの、まさに暗中模索状態。これで本当に映画が作れるのか、私たちばかりではなく、まわりの関係の方々もさぞかし不安だったろうと思います。

でも、そんな状況を打破してくれたのが、若き監督、早P憲太郎さんでした。彼は映画監督としては初心者でしたが、熱心に勉強をしていましたし、何より彼のその熱意が皆の心をひとつにしました。製作には3年かかりましたが、製作スタッフ、キャスト、手話通訳者、映画会社など、この映画に関わる全ての人達が監督を中心に一致団結し、目標に向かって走り続けることができました。また全国の加盟団体や支援団体など、この映画を完成させるために、数えきれないくらいたくさんの方々にご協力をいただきました。そういう、一人ひとりの思いが結晶して作られたのが、この『ゆずり葉』という映画なのです。

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