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現在位置: トップページ > トピック記事 > 高齢者・障害者の現状と課題 > 高齢者にICTの有用性を伝えるのは誰? 〜高齢者と情報通信における現状と課題〜

高齢者にICTの有用性を伝えるのは誰?
〜高齢者と情報通信における現状と課題〜(1/11)

1. 老後を一変する情報革命

情報革命の衝撃が日本人の老後を大きく変革している。筆者は高齢者高齢者にパソコンや携帯電話など高度な情報通信機器の使い方を教えるボランティア活動「シニアネット」に、ボランティアコーディネーターとして関わって12年になる。かつては「(仕事の道具のパソコンを)年寄りが使って何をするのだ。」と冷ややかだった世間の見方が現在では「高齢者こそパソコンを使って社会参加し、介護予防を!」とマスメディアが特集する時代になった。

シニアネット活動に参加する高齢者たちは地域の郵便局や公民館などの公共施設でボランティアの指導を受け、ICT利用技術を獲得し、ネットを活用した近所づきあいや遠隔地のシニアネットとの相互交流を楽しむといった、従来とはひと味違ったライフスタイルが各地で生まれている。下記の写真は沖縄のNPO法人、ハイサイネットの会員たちが信州観光のさいに松本のシニアネットを訪問し、市内のホテルでの交流会を楽しむ様子である。
メールやネットを通じて「同好の仲間」と知り合い、訪問して出会いを喜びあうという関係が若者だけではなく、高齢者の間にも拡がっている。


写真1 松本市のシニアネットクラブと沖縄市のハイサイネットとの交流の写真

趣味のウェブサイトの広告料で高収入を獲得したり、株取引やビジネスコンサルティング、翻訳などの専門知識を活かしてネットで起業した高齢者も増えている。パソコンで絵を描き、作曲も楽しむ、旅の思い出をテレビ番組のような映像作品に編集するといったクリエイティブな使い方も人気である。地域社会に貢献したいと考える高齢者の間では障害者や子供達にパソコンを教える講師ボランティア活動に新たな生きがいを発見した人も数多い。欧米ではネットのヘビーユーザーはシニアだという。団塊世代の高齢者たちがICTを活用して日本社会を大きく変革するのはこれからかも知れない。

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