成果発表概要 |
令和3年度に実施したライブ字幕サービスの成果は、以下のとおりです。
@普通高校・大学に通う聴覚障害生徒に対する支援
- 7月から都立大泉高校に通う聴覚障害生徒1名に対する情報保障を開始し、毎日ほぼすべての授業でライブ字幕を提供することができました。(203コマ:前年度の高校156コマに比べ30%増)
- 筑波技術大学(39コマ:56%増)及び沖縄大学(157コマ:対象者が1名から3名に増加したこともあって141%増)、武庫川女子大学(55コマ:77%増)、日本福祉大学(11コマ:新規)、社会事業大学(4コマ:新規)において情報保障しました。社会事業大学においては、ライブの字幕に加え、オンライン授業を見据えたビデオ字幕付与(58時間分)を行いました。 また、スポットで、長崎大学、熊本大学に新規でサービス提供しました。また、琉球大学では、例年通り、卒業式・入学式時にサービス提供しました。
A講演会・セミナーにおける情報保障及びラジオ放送の字幕提供
- 講演会やセミナーにおけるサービス提供は、前年度(167回・352.5時間)に比らべて28.9%増加しましたた。コロナ禍のため、多くの講演会やセミナーはオンライン開催に移行しておりますが、その中でもライブ字幕の有効性が確認されています。
- ラジオ放送の字幕提供は22回実施しました。
B 市町村・都道府県議会の字幕提供
- 令和2年度から継続して佐賀県武雄市議会、福井県議会、千代田区議会、東京港区議会で聴覚障害者向けライブ字幕を実施した。その他、議会関連の実施に関する問い合わせも数多くありました。
C ローカルTV局のライブ番組へのWeb字幕提供
- 11/29〜12/3日本海テレビ、12/6〜12/10テレビ長崎、3/3〜9福井放送で実証実験を行いました。特にテレビ長崎では、日本で初めてサブチャンネルを活用した聴覚障害者向けの字幕サービスを提供しました。放送番組のライブ字幕提供の一方策になるのではないかと思われます。
D ライブ字幕のツールの開発
- 筑波技術大学の若月教授が開発したcaptiOnlineをツールとして採用し、MicrosoftのAI for Grantを受賞した関連会社の合同会社シーコミュの力を借り、Microsoftの音声認識を搭載してライブ字幕用に利用することとしました。これにより、以前は同一場所で入力する必要がありましたが、入力者がリモートワーク等で別センターから協力して入力することが可能となりました。また、Microsoftの音声認識でAIハイブリッド入力が可能となり、案件によっては入力者を50%削減することもできるようになりました。
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