――今後、WEBアクセシビリティの改善が進むことで、社会はどのように変化すると思いますか?
佐宗:WEBアクセシビリティの改善が広がっていけば、誰しもが気軽にWEBサービスを楽しめる社会になると思います。アメリカではADA法(障害を持つアメリカ人法)という法律があって、雇用、市民利用施設、公共移動交通、州や自治体サービス、電話通信における障害者の機会均等を保障することが定められています。それゆえ多くの企業がWEBアクセシビリティにも積極的に対応しています。日本にも障害者差別解消法がありますが、WEBサイトは任意に委ねられているように思います。
しかし、SDGsが浸透してきた今こそ、私たちのソリューションをきっかけにWEBサイトを見直してもらいたいです。かつて外に出掛けにくかった車いすユーザーの方が出掛けやすいように駅や施設が整備されたり、視覚障害者の方が歩きやすくなるように点字ブロックが整備されたり、リアルの世界は変わってきました。デジタルの世界でも一人でも多くの人が平等にWEBサイトから情報を得られるようになることが、多様性の世の中において重要なことだと思っています。