電話応対サービスのユニバーサル化促進プログラムの開発及び提供(平成20年度NICT助成事業)
障害や加齢により聴覚・言語、視覚の機能に低下がみられる方で、日常生活において電話の問い合わせなどの際に不都合や不満を抱えている方(以下、障害のある方と表記)、及び企業・自治体のコールセンター
障害のある方が、機器の使い方やサービス内容が分からない場合などに、企業や自治体へ電話で問い合わせる際、自身の障害や困難な状況が相手に見えないため、対面型のコミュニケーションに比べ十分な意思疎通を図ることが難しいという課題があります。
例えば「言葉が速すぎてわからない」「高い声が聞こえにくい」「聞こえないということを言い出せない」「視覚に頼った表現でしか説明してもらえない」「正確に意図を伝えられない」「たらい回しにされる」などの状況が考えられます。
現状として、障害のある方に対する対面型の応対マニュアルは多数存在しますが、電話応対については整備されておらず、コールセンタースタッフ個々人の経験や感覚に基づく対応に委ねられています。
そこで、当事業では、障害のある方に対するコールセンタースタッフの応対スキルを体系的に向上させるプログラムを開発・運用し、コールセンターにおける、障害のある方の身体的・心理的特性に配慮したユニバーサルな電話応対サービスを実現・普及させます。また、当該プログラムの運用によってユニバーサル度が向上したコールセンターをWebサイト上にて紹介し、障害のある方の利便性向上のほか、社会の意識醸成に役立てます。
<企業・自治体のコールセンターに対して>
(1)「電話応対ユニバーサル度診断」
依頼のあった企業・自治体のコールセンターへ実際に電話をかけ、開発した診断シートに基づいてユニバーサル度を診断します。
(2)「ユニバーサル電話応対e-ラーニングツール」の提供
依頼のあった企業・自治体に対し提供します。
(3)「ユニバーサル電話応対研修」
依頼のあった企業・自治体に対し実施します。
※(1),(3)についてはパステルラボからの委託・発注により、障害のある方が「診断」及び「講師」を担当します。
<障害のある方に対して>
「Webサイトでのユニバーサルコールセンター情報の提供」
上記プログラムの運用によってユニバーサルな応対スキルが向上したコールセンターを「ユニバーサルコールセンターガイド」としてWebサイト上で公開します。当サイトは、協力障害者団体の各種メーリングリスト等にて周知します。これにより障害のある方へ、円滑にサービスを享受できるコールセンターの情報を提供することができ、企業や自治体の動機付けにもつながります。
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原本作成日: 2008年12月8日; 更新日: 2022年3月3日;