- 平成8年の調査によると全国の身体障害者数は293万人(人口比2.9%)と推計され、その内視覚障害者は30万人に上る。
- 一方で携帯電話の普及は8000万人に迫るいきおいで、その急速な普及はインターネットや電子メールをはじめとする「見る携帯電話」のサービスが開始されたことによるところが大きい。
- しかし現状ではこれら「見る携帯電話」から視覚障害者は取り残されてしまっている。今後携帯電話は更なる進化を遂げようとしているが、このままでは視覚障害者と健常者間の情報格差がますますひろがってしまう。
- そこで本研究開発は、JAVAを実装する携帯電話を用いて、視覚障害者が健常者と同様に電子メールをはじめとする「見る携帯電話」を利用できるシステムの研究開発を目的としている。
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- 研究開発の内容
- 視覚障害者向けのメール送受信サーバー及び携帯電話メールを読み上げるJAVAアプリケーションソフトを開発し、視覚障害者でも簡単に携帯電話メールをはじめとするインターネットを利用できるシステムの研究開発を行う。
- 希望する研究開発の成果
- 携帯電話に実装するクライアントソフトをJAVAで開発することで、視覚障害者は特別な機器を購入することなく、また携帯電話会社に依存することなくメールをはじめとするインターネットが利用可能となり、視覚障害者と健常者のデジタルディバイドが解消される。
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- 本研究開発は携帯電話に実装するJAVAアプリケーションソフトとインターネット上のサーバーで構築されている。JAVAアプリケーションソフトは携帯電話上で稼動するという制約上、極限まで小さく軽く作成する必要がある。(現状の携帯電話の容量ではひらがなのみ対応予定)
- 弊社が企業である以上、本システムを商用化し利益を追求しなければならない。継続的な運営のために運営体制について検討する必要がある。
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今日、携帯電話はモバイルカメラやGPS、電子財布など更なる進化を遂げようとしている。本研究開発は、視覚障害者が健常者と同様に携帯電話の電子メールを利用できるJAVAアプリケーションを開発することを第一歩とするが、更に研究開発を進めれば携帯電話の様々なサービスに対応したJAVAアプリケーションが開発可能と思われる。将来は携帯電話の位置情報システムを利用した視覚障害者向け誘導システムも夢ではないと考えている。
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