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ICT端末のバリアフリーを叶えるため身体障害者向けのOS操作機器を手掛ける「テクノツール」

4 諦めていた体験を諦めなくてよくなるような操作支援機器を作り続けたい

ICT端末やネットワーク、通信のスピードなど通信技術の進化に期待されることはありますか。

島田:いま現在、テクノツールでは、身体障害者向けのゲームコントローラーを開発しています。ゲームに特化したコントローラーがあることによって、身体障害者でも「eスポーツ」に参加できるんです。ただ、試合に出ようと思うと、まだまだ難しいのが現状です。というのも、eスポーツは通信速度の遅延が勝敗を左右するので、遠隔で参加できる決勝大会はまずありませんし、重度の肢体不自由の人は一箇所の会場に集まるというのはやはりハードルが高いです。でも、5Gによってそうした遅延がなくなると言われていますから、大会に参加できるチャンスが開けてくるのではと思っています。

ICT端末はまだまだバリアフリーが行き届いていない機器だと思われます。テクノツールは、ある意味でICT端末のバリアフリー化をアシストする製品を手掛けられているのですね。

島田:そうですね。ひとつの製品でその人に完全に合うものを作り出すことは難しいですが、工夫することでさまざまな人に使ってもらえることもあります。たとえば、「アームサポート」という機器は、軽い力で腕が動くようにサポートするものですが、肩と肘の動きまではサポートできますが指までは難しく、キーボードを押せなかった人もいました。そこで、人差し指と中指に補助器具をつけることを提案したところ、すごく上手に押せるようになりました。

テクノツールとしては、ICTを通して人々の生活を支えていきたいという思いがあります。健常者でも障害者でも、ICTで実現できることは基本的に一緒で、それは経験の幅が広がることに他ならないと思っています。eスポーツしかり、障害者の皆さんは身体が不自由なことで、諦めざるを得なかった体験がたくさんあると思います。そうした思いをしなくて済むように、私たちは技術を駆使して“できなかったことができるようになる”ツールを提供したいと思っています。

 

取材協力:
テクノツール株式会社
取材日:
2020年1月

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