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AI搭載ウエアラブルデバイス「OrCam」が視覚障害者の自立した生活を支援

1 あらゆるレベルの視覚障害者を支援するデバイス

最初に「OrCam MyEye」について説明をお願いします。

柳平大輔氏(以下、柳平):一言で表すと「視覚支援デバイス」です。視力がない方、見えにくい方のサポートをする機能を搭載しています。主な機能は3つあります。1つ目は、「指をかざした周辺の活字を読み上げる機能」です。OrCam MyEyeの先端には、カメラがついているので、指を認識してその周辺にあるテキストを読み上げます。大きなサイズの看板であれば、4メートルほど離れていても解析できます。新聞や本の文章のように規則的なテキストであれば、瞬時に解析して、ほぼ正確に音声に変換できます。

2つ目は、「顔の認識」です。最大100人まで顔の画像を登録することができ、登録した人の顔を識別できます。

3つ目は、「製品の識別」です。登録した商品のバーコードを認識することで、買い物に行った際に、触っただけでは違いが分からない商品でも判別できますので、視覚障害者の方の買い物支援につながります。

指をかざすジェスチャーで活字を読み上げる機能に関しては、ある程度の視力がないと読み上げたい対象に指をかざすことができませんよね。

柳平:はい。指で読み上げたい対象を示すというのは、弱視の方向けの機能だと言えます。ご質問の通り、全盲の方は、そもそもどこに文字があるか分かりません。その場合は、OrCam MyEyeのバーをタッチするとカメラが読み取れる範囲の文字をすべて読み上げることもできます。健常者が視覚でモノを認識するのと同じようなイメージです。OrCam MyEyeは、あらゆるレベルの視覚障害に適用できる機能を搭載しています。

「製品の識別」でバーコードを認識したときには、どのような音声に変換されるのでしょうか?

柳平:たとえば、「大塚製薬 ポカリスエット」のように読み上げます。視覚障害者は500mlのペットボトルを触っただけでは、何の飲み物か分からないので、バーコードから商品を割り出して音声で読み上げる機能にしています。

顔やバーコードの登録は、どのような手順で行うのでしょうか?

柳平:OrCam MyEye本機で撮影し、記憶させます。顔であれば、約1メートル離れた距離から、人の顔を連射して記憶させるかたちです。撮影が終わったら本機から、その人の名前を尋ねるアナウンスが流れるので、ユーザーの声で名前を録音します。

OrCam My Eyeはメガネのフレーム(ツル)にワンタッチで装着して使用する
OrCam My Eyeはメガネのフレーム(ツル)にワンタッチで装着して使用する

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