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ICT端末活用のオンライン医療システム「YaDoc」で次世代型診療を実現させる

2 「YaDoc」の機能は大きく3つに分かれる

「YaDoc」は、親しい人に投げかける「やぁ〜!」という挨拶と、「ドクター」を掛け合わせた造語です。従来は、医師に対して遠慮がちな患者も少なくありませんでしたが、「YaDoc」で心の距離をより近づけて、心地よいコミュニケーションが叶うことを願って名づけました。このシステムは医師との対面診療を補完する「オンライン診療システム」を含めて、大きく3つの機能が相互に連携して、診療の効率を上げることができます。

3種類の機能を次で簡単に説明したいと思います。

●患者の日常を捉える「オンラインモニタリング」 患者の疾患に応じて診察に必要な項目を医師が指定し、それに沿って患者が日々の情報を入力する機能です。体重、血圧、体温など、患者が自分で測定したものを記録し、データ化してわかりやすく表示します。これを継続的にモニターすることで医師が患者の状態の変化を知ることができます。

●場所や時間の制限をなくせる「オンライン問診」「オンライン診察」 疾患ごとに設定された定型項目に沿って、患者が入力したものを医師がもれなく把握し、記録することできます。離れていても患者の表情や状態を見ながら診察。医師と患者、双方にとって柔軟な予約受付を設定できるので、診察室で患者を呼ぶように医師からスマートフォンやタブレットに着信が来ます。使いやすさを考えて、医師からの着信を簡単に取れるように、アプリを起動せずに、電話の通話ボタンをタッチするだけ出られるようにしています。

この3つの機能は、基本的には初診ではなく、すでに病気の診断をされている患者が対象で、疾患の管理や経過観察をしていくことになります。たとえば、「オンラインモニタリング」に関しては、患者が1か月に1回通院していたとして、医師が知りたいのはその時の状況だけではなく、来院するまでの1か月間の血圧や体重の数値など疾病に応じた情報です。特に慢性的な病気であれば、長い期間の経過を見ていく必要があります。その情報がストックされることで、その患者の病状をより詳しく把握でき、精度の高い診察が可能になります。

従来は、カルテの読み返しや患者の話から経過を判断していましたが、「YaDoc」では患者のモニタリング結果をグラフで集計することができます。手順としては、医師が疾患ごとにモニタリング項目をセット。患者は血圧や脈拍、生活情報、運動量などを、スマートフォンアプリに入力します。それにより、医師の管理画面で経時的な状態変化を確認できるという仕組みです。

医師にとっては時間の節約になるうえ、投薬や治療の参考になるデータを手に入れることもできるため、医療の質を向上させることが可能だと考えています。

これまでの対面式の医療にICTを取り入れることで、より効率的で精度の高い診察が可能になる
  これまでの対面式の医療にICTを取り入れることで、より効率的で精度の高い診察が可能になる

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