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あなたの声の代わりをしてくれるパートナー「指伝話」(4/5)

4 反響と成果

 現在は、言語聴覚士会に賛助会員として参加してフィードバックを得ています。病気によって失語症になった30代の方が、指伝話のアプリを使うことでリハビリをし、症状がよくなったという事例もあります。

 また、話はだいぶできるけれど文字の認識ができないという50代の失語症の女性には、指伝話を確認に使っていただいています。文字はわからなくても音声なら理解ができるので、自分の伝えたい気持ちなどを入力した後、指伝話の「読み上げ」機能で確認することができます。それが言葉のリハビリとなり、今まではできなかった「手紙を読む」ということができるようになりました。

 失語症で文字が読めなければ、指伝話の機能はなかなか使いこなすことができません。ですが、工夫すれば何かの役には立てると思うんです。この失語症の女性の方のように、どんな形であれ、文字の学習に指伝話を活用してもらえるのは本当に嬉しいことです。

 「指伝話」の開発のきっかけになった整形外科医の赤木先生は、実際の診療に指伝話を利用し、声を失ってからも病院での診療を続けられました。赤木先生は、ご自身が声を失ったことで、「人は誰しも何らかの障害を持って生き、いつかは死んでいくということを知った。それに気づいたことで、患者さんのことを心底思い、患者さんの立場に立てるようになりました」とおっしゃっていました。赤木先生のそんな医者としての想いに「指伝話」が寄り添うことができたのは、光栄なことでした。

 赤木先生は、「指伝話」について、「このアプリケーションは私たちがんの手術で声を失った人のみならず、失語症、脳血管障がい、重度性まひ、神経難病で音声障がいが生じてうまくお話になれない方、筆記が困難な方にも福音となる」とおっしゃっていました。多くの障がい者の方の声の代わりとして「指伝話」に期待してくださっていたことが伝わり、本当に嬉しく思いました。

整形外科医の赤木家康先生が指伝話を用いて診察する様子
  整形外科医の赤木家康先生が指伝話を用いて診察する様子

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