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CS障害者放送統一機構「目で聴くテレビ」

〜リアルタイム字幕・手話放送をはじめとした聴覚障害者向け放送サービス〜

今回の連載では、聴覚障害者向け放送サービス「目で聴くテレビ」について、特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構の高田英一理事長にお話を伺いました。

[ 目次 ]

  1. 設立とサービス開始の背景について教えてください
  2. 提供しているサービスはどのようなものですか?
  3. 「目で聴くテレビ」の特徴を教えてください
  4. 制作から配信までの仕組みと体制についてお聞かせください
  5. 現在の利用者はどのくらいですか? どのような要望が寄せられていますか?
  6. このサービスを利用するにはどうしたらよいですか?
  7. 今後の抱負をお聞かせください
  8. このサイトをごらんの方へメッセージをお願いします

1. CS障害者放送統一機構設立とサービス開始の背景について教えてください

CS障害者放送統一機構は、1998年に財団法人全日本ろうあ連盟と社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会などが中心となり、結成されました(2000年9月より現名称)。

発足の契機となったのは、1995年に起きた阪神淡路大震災です。震災直後に文字放送において安否情報を提供するという特別な番組編成がなされたことで、それまで行われていたニュース等の字幕放送が一週間近くも行われなくなるということが起きました。多くの聴覚に障害のある方が、緊急性が高く重要な情報をテレビ放送から得られなかったのです。その教訓から、当機構を発足し、聴覚障害者のための手話と字幕を付与した独自のCS通信による番組の放送を開始しました。

CS障害者放送統一機構のビルの外観の写真

CS障害者放送統一機構のビルの外観

2000年のシドニーオリンピックでは、開会式などに手話と字幕を付与して放送し、大きな反響を呼びました。2002年3月に、文化庁からリアルタイム字幕放送事業者の指定を受け、CS「目で聴くテレビ」にて、リアルタイム字幕・手話放送を開始しました。2003年4月には、「目で聴くテレビ」の放送受信装置一式が身体障害者日常生活用具に指定されています。

現在は主に様々な公的助成、民間放送の字幕付与の受託による収入により運営されています。ボランティアの協力が欠かせない支えとなっています。

CS障害者放送統一機構の事務局の様子

CS障害者放送統一機構の事務局の様子

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2. 提供しているサービスはどのようなものですか?

大きく分けて以下の4つがあります。

4つの提供サービス

(1)「目で聴くテレビ」での独自制作番組の放送
聴覚に障害のある方のために独自に制作した放送番組です。法律相談やグルメ番組など様々なジャンルの番組を放送しています。
(2)「目で聴くテレビ」でのリアルタイム字幕・手話放送
地上波放送局のニュース番組やスポーツ番組、バラエティ番組などに、リアルタイムに字幕と手話をつけて放送しています。
(3)地上波字幕放送・文字情報受信機能
「目で聴くテレビ」の受信装置で、一般の地上波放送の、字幕放送・文字情報を見ることができます。
(4)緊急放送通知機能
災害時など緊急放送が行われる場合に、「目で聴くテレビ」の受信装置に緊急信号を発信し、光警報機を点滅させることで、聴覚に障害のある方に通知します。

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3. 「目で聴くテレビ」の特徴を教えてください

聴覚に障害のある方のための放送としては、インターネットを利用した試みもありましたが、利用者はテレビ画面とパソコンのモニタの2画面を同時に見なければならないというものでした。「目で聴くテレビ」の放送は、一画面の中にメインの番組内容と、字幕、手話を全て表示します。

地上波放送でも字幕放送を行っている番組があり一層の充実が望まれています。しかし、ニュース番組などの生番組については、ごく一部の番組に限られています。「目で聴くテレビ」では、月に6回から8回、字幕が付与されない地上波のニュース番組等に、リアルタイムに字幕・手話を付与し放送しています。また、手話と字幕の付いた独自の番組を制作し、週に3時間(繰り返し再放送で計30時間程度)放送しています。今年の正月には、京都の嵯峨野にある全国手話研修センターを舞台に、熊本からの内容も織り交ぜた特別番組を放送し、大変好評でした。

目で聞くテレビの放送画面の写真

目で聞くテレビの放送画面
画面左上が、実際の放送画面。右側に手話通訳のキャスター、画面下部にリアルタイム字幕が表示されます

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4. 制作から配信までの仕組みと体制についてお聞かせください

地上波放送では、緊急災害時には初動段階ではスタッフがそろわず字幕が提供されるまでにかなりの時間がかかります。「目で聴くテレビ」では、人的ネットワークを整備し、大阪のスタジオだけでなく全国4(現在は4で将来8をめざしています)拠点から字幕入力を可能にする仕組みを整備することによって、1時間程度以内で字幕・手話を付与した放送を開始できるようにしています。7年間の試行錯誤の積み重ねで実現された体制です。

制作配信の仕組みの模式図

制作配信の仕組みの模式図

また、制作に聴覚に障害のある方ご自身が参加されることを重視しており、キャスターやディレクターを養成する講座を毎年実施しています。その成果で、現在のキャスターのおよそ8割は聴覚に障害のある方です。

手話通訳キャスターの撮影の様子
手話通訳キャスターの撮影の様子
配信スタジオの様子
配信スタジオの様子
リアルタイム字幕の制作の様子
リアルタイム字幕の制作の様子

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5. 現在の利用者はどのくらいですか? また、どのような要望が寄せられていますか?

2004年末までに、加入台数は6000台を超えたところです。2005年3月までに1万台を目標にしています。

最も多い要望は、地上波放送に対応する放送時間数を拡大して欲しいというものです。また、「目で聴くテレビ」独自制作の番組のバリエーションをより増やして欲しいという要望もあります。

また、昨年度600名を対象に行ったアンケート調査では、独自制作番組の充実はもちろん、それ以上に一般の地上波放送のリアルタイム字幕・手話放送の充実を望む人が多いこともわかりました。

放送スケジュールの写真

放送スケジュール

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6. このサービスを利用するにはどうしたらよいですか?

カスタマーセンターまたは指定代理店にファックスなどで申し込んでください。専用の受信装置「アイ・ドラゴンII」、CS専用アンテナ、緊急災害時用の光警報機を購入いただきます。一式の販売価格は88,900円ですが、身体障害者手帳をお持ちの方は、自治体の福祉窓口へ申請することで、身体障害者日常生活用具の給付を受けることができます。手続き後に、取り付け工事(標準工事費15,750円)が行われて、サービスを利用できるようになります。今年の4月からは1ヶ月300円の利用料となる予定です。

「目で聴くテレビ」のお申込み先

カスタマーセンター 電話:06-4801-9730 ファックス:06-4801-9316

お申込み方法や番組内容など詳細情報

目で聴くテレビホームページ http://www.medekiku.jp/

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7. 今後の抱負をお聞かせください

身体障害者手帳を持っている聴覚に障害のある方だけで30万人以上おられます。それ以外にも、加齢によって難聴になった高齢者の方にも便利なサービスですので、例えば老人ホームや病院などでもぜひご利用いただきたいと考えています。また、手話を勉強される方にとっても有用だと思います。最終的には、このような方々も含めて、10万人以上の加入を目指したいと思います。そのために、関連組織内外への広報、番組の充実、放送時間帯の拡大を図っていきます。

また、放送サービスとしては、聴覚だけでなく視覚障害知的障害も含めた様々な障害のある方を対象にしたサービス提供を目指しています。具体的には、社会福祉法人日本盲人会連合などと共同で、視覚に障害のある方向けの副音声放送(解説放送)実現に向けて、取り組みをはじめています。今後は、さらに知的障害のある方向けの放送サービスも視野に入れていきたいです。

地上放送がディジタル化されても、直ちに全番組に字幕が付与されることや手話が付与されることは困難と思われ、今後とも本サービスへの期待は大きいと思われます。また、「アイ・ドラゴンII」も今後ディジタル放送に対応する機器を開発し導入することとしています。

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8. 最後に、このサイトをごらんの方へメッセージをお願いします

このサービスは、必要とされている方々にまだまだ知られていません。ぜひ、周りの方に「目で聴くテレビ」の存在を広めていただけたら幸いです。

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取材日:
平成17年1月7日
取材協力:
特定非営利活動法人(NPO法人)CS障害者放送統一機構 理事長 高田英一さん
高田英一さんの写真
取材者:
独立行政法人情報通信研究機構 情報通信振興部門 バリアフリーサイト

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