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横浜市立盲学校のICT(情報通信技術)教育の取り組み(5/6)

5. 視覚障害のある人がコンピュータを利用する際の問題点

視覚障害者がコンピュータを利用するときには、スクリーンリーダーなど、画面を音声で読み上げるソフトを導入が必須です。セットアップするのが難解なことも問題ですが、音声読み上げソフトの価格は、安いものでも3万円、高いものでは15万円もします。もちろん学生個人ではこのような高価なものは購入できません。開発メーカーの事情もあるかもしれませんが、このように高価な機材を導入しなければ利用できない現状は、デジタルディバイド(貧富の差)を生み出しています。

福祉行政や障害者を取り巻く環境は、厳しくなっています。いまやコンピュータは、視覚障害者にとって必需品となりつつありますが、日常生活用品として認められていないので、購入時の補助対象になっていません。日常生活用品そのものが昭和40年代に定められた法律で縛られているので、現在ではほとんど使われなくなったワープロが載っていたり、小学生でも持っている腕時計が18歳以上と決められていたり、もちろん、携帯電話の助成などはあるわけがありません。視覚障害者の社会復帰や自立を促すとはいえない状況です。

特殊教育のコンピュータの設置基準は1校8台。現在財政の事情で、予算も削減されています。これだけでは全く役に立たないのが現状です。生徒が活用する機材を確保するために、中古の機材を集めて保守・整備したりするなど教員たちが努力しています。

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