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ウェブ・アクセシビリティの国際標準化を考える(2/5)

〜アクセシビリティコンサルタントが見る日本と海外の状況〜

2. 日本のウェブ・アクセシビリティの現状について

JISの指針を守るかどうかは企業の考え方次第です。独自のガイドラインをサイト上で公開している企業もありますが、ガイドラインを公開しないまでもアクセシビリティ・ポリシーのページを設けている企業も増えてきました。企業はブランドイメージに直結するので、熱心に取り組み始めているのです。たとえば、富士通や三井住友銀行のホームページには、アクセシビリティについての考え方が詳しく紹介されています。ガイドラインの整備や法制化では欧米などが先行していたのですが、企業サイトのアクセシビリティへの取り組みは、日本がリードしているといってよいかもしれません。

富士通のホームページ
http://jp.fujitsu.com/
アクセシビリティ
http://jp.fujitsu.com/accessibility/

三井住友銀行のホームページ
http://www.smbc.co.jp/
アクセシビリティについて
http://www.smbc.co.jp/accessibility/index.html

アクセシビリティを確保するとテキストが主になり、見た目のデザインのクオリティが落ちるとか、しまいにはテキスト版を提供すればよいなどと言われることがありますが、それは誤解以外の何ものでもないと思います。アクセシビリティが確保されていることを前提として、その上で使い勝手やビジュアルのクオリティをどこまで上げていけるかを考えていくべきなのです。

企業のウェブサイトにはプロモーション的要素があるため、アニメーションやムービーで動きをつけたりして、アピールすることがあります。そこで課題となるのが、アクセシビリティを確保した上で、ムービーやAjaxなどの新しいアプリケーションをどう提供していくかということです。

テキスト以外の情報には代わりとなるものを用意することが必要なので、ムービーにはキャプション(字幕)や副音声を提供しなさいとガイドラインにあります。海外では手軽にキャプションをつけられるツールがあるのですが、日本語に対応したものはほとんどありません。ムービーにキャプションをつけるのはそれなりに専門スキルが求められるので、時間的にもコスト的にも大変なのが現状ですね。Ajaxも音声読み上げで同じように使えるようにするのが困難なので、今直面している大きな課題の一つといえます。

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