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ホームページのアクセシビリティとユーザービリティ (4/7)

4. 障害別の問題点の違いと対処は?

障害による問題点の食い違い

私の勤める学校にいる視覚障害聴覚障害の学生でも、授業への配慮で双方の問題点が食い違っています。教職員のために授業内配慮のためのお知らせを配布していますが、ニーズはそれぞれ異なります。ビデオを使う時に読み上げが必要だったり、字幕が必要だったりの違い、一方にとって良くても、もう一方には妨げになることもあります。「次の内容に進んで良いか」という確認を学生に行なうのは共通したニーズであるなど、重なっている部分もあります。
また、障害によってニーズも異なります。本人の身体的な問題点と生活的問題点の双方の要素をみていかないと解決になりません。多くの障害を持つ方々は複合した問題になるので、すべてに対応するのは難しい状況です。

利用者が選択できるように

視覚障害者でも弱視全盲ではニーズが異なります。また、同じ弱視でも、細かい点では要求が異なります。従って、多様なニーズに応えられるような仕組みが必要で、情報を得る方法を主体的に選択できるようにすることです。同じ情報を多様な人向けに発信できるか、ニーズに合わせて利用者が選べる環境にあるかといった判断確認が必要です。
実際には、同一のコンテンツを多様な形で表現できるツールの発達が必要でしょう。今のところ、それぞれの業種や情報発信主体で自分のHPの利用者がどのような方たちで、何に対して配慮を必要としているかを個別に判断して対応するしかありません。分かる範囲で分析し、できるだけのことはするスタンスが必要です。そのためには双方向性なども保証されている必要があります。

声が届きにくいし、効率も悪い

障害者を持つ方にお話を聞くと、根本的には「自分達を分かってほしい、私達が何で困っているか受容してほしい、考えようとしてほしい」というニーズが高いようです。本当に困っている所だけ手を貸してくれればいいともおっしゃいます。
ニーズからすれば、色とかタグだけではなく、コンテンツにひらがなとか子供向けとかあるかという視点もあります。ひらがなは知的障害者や読める外国人も多いので需要はあるのですが、最大の問題は作成のためのコストです。このためなかなか実行されることは少ないようです。しかし、これらの配慮に対する必要性をもっと訴える人が必要なのも事実です。

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